おわりに
  

12日間、実質9日間のドイツ西部ロマネスク旅も終わりました。
旅仲間にもお天気にも恵まれ楽しい旅でした。そうして各地で名物料理もいただきました。
もうずいぶん時間がたってしまいましたが、まだ残っていたライヒェナウ島の薬草茶(ミント風味ですが優しいお味)をいただきながら懐かしく思い出しています。
2016年ドイツ東部ロマネスク旅とあわせて、一応ドイツの主なロマネスク教会は見たことになります。
写真で予想はしていましたが、ドイツのロマネスク教会はフランスやスペインの田舎の教会とは雰囲気が全く違います。
威風堂々とした構えは 小さきものの祈り などはねつけてしまいそうです。
でもこの構造はのちの教会の基礎となっていることも分かります。
教会建築の歴史、という観点からすると、先にドイツ東部の教会をみておいてよかった、と思いました。

私にとって初ロマネスク旅は 1955年フランス中部ロマネスクの旅。
サン・サヴァン、カオール、モワサック、トゥールーズ、コンク、ル・ピュイ、クレルモン・フェラン 。 
丁度 饗庭孝男さんの『ヨーロッパ古寺巡礼』が出たころです。ロマネスクブームが一部の人の間ではじまったころかもしれません。
珠玉の教会巡りでした。 
それから、約四半世紀、特にロマネスク旅、と銘打ってある旅でなくても機会をみては少しずつあちこちの教会を見てきました。

ところが、ドイツロマネスク教会巡り、と昨年春のビザンティン教会巡りをして以来、今なんとなくロマネスクの呪縛から解かれたような気持ちになっています。 
旅寿命がつきかけているからかもしれません。許されるなら、もう少し旅行はしたいです。 そうして実は、ロマネスク旅も次のプランに入っています。
しかしロマネスクに限定せず、イスラムやケルトなどもう少し幅広く中世を眺められたらいいと考えています。

いつもなら、ここで参考書などを挙げるのですが、ドイツ東部ロマネスクとおなじですので、もう一度書くのはやめました。
簡単になってしまいましたが、これで今回はおしましです。