12日目

  8月14日  レオン→アストルガ→鉄の十字架→

ポン・フェラーダ→セブレイロ峠→

ゴゾの丘→サンチャゴ「デ「コンポステーラ

 


 6時 起床 


 7時30分  朝食 パラドールの朝食ビュッフェはさすが 種類が豊富


 8時30分   素晴らしいホテルなので、一泊は残念、でも出発だ。
  ホテルの前で、集合写真を撮って、バスで、旧市街へ、そこからは、徒歩観光。
  レオンはアストリアス王国の第四番目の首都 11〜12Cではスペイン最大の都市
 まず、ガウディ設計の ボティネス邸 を見る。現在は スペイン銀行

 聖イシドロ教会  セヴィリヤの司教だった聖人イシドロを祀った教会 。6世紀に亡くなった人だが 1063年に遺骸がレオンにもたらされた。11,12,14,18世紀に作られた教会、

 正面右手が、ロマネスク様式のタンパン彫刻のある、許しの門
  中央 十字架降下  右 キリストの復活 左 昇天
  トゥールーズのサン・セルナンとの類似が指摘されるが、矢張り、似ている。
 張った下顎、 下膨れのした頬、飛び出した目、腹部の半円を描きながら重なる衣の襞など

 左側 イサクの犠牲 (タンパン彫刻に旧約聖書の物語が彫られるのは珍しい)
 右、 靴を脱ぎ、犠牲のための準備をするイサク
 右端は家の門の前で見送るサラ
 左の馬上の人物は、矢を上部の羊に向けている。ハガルとアブラハムの子イシュマエルと思われる。
 子羊は犠牲の暗示
 天使の後ろに立つ、ハガルの中に、シナゴーグの象徴を見れば、イシュマエルの向けた矢は、神の
 子羊にむかっており、彼を殺そうとする、反ユダヤの思想が読み取れる。
 エジプト出身のハガルとイシュマエル(彼は当時のアラブの兵士の姿)の中には、憎いイスラム教徒の姿を見ることも出来る。

 

         イサクの犠牲

       十字架降下

 

王廟には、24人の王と王妃、14人の子供たち、9人の家臣が葬られている。
天井には、11〜12世紀のフレスコ画  
このフレスコ天井の存在を知って以来ずっと見たいと願っていた所。とうとう実物をこの目で、見ることができて感激。
低い天井を埋め尽くす、茶色と黒の線描き、息をのむ素晴らしさ。動物たちが、特に生生きしている。羊飼いのお告げ の絵 など何だか楽しくなる。
支える柱の柱頭彫刻もいい。
 アストリアス様式 の影響を受けた 花装飾や、歴史上のできごとなどが彫られている。

 お墓の方はナポレオンに荒らされて、どれが誰だか、わからなくなってしまったそうだ。

 

  藝術だけが 残った

 回廊には、ロマネスク時代の兵士像がうめこまれ、また、教会のてっぺんの風見鶏のオリジナルも飾られている。(聖イシドロの遺体とともに、セヴィリヤからもたらされたもの)
  教会は、ロマネスクとゴシックがまざりあい、花弁形アーチがイスラムの影響を示している。

 本と絵葉書(20,2ユーロ) を買う。

 

    王廟 の入場券(カメラ禁止なので)

       風見鶏


大聖堂 13C 〜のゴシック、塔は15C.
 正面に 白い聖母(コピー)とヤコブ像
 内部は1800uにおよぶステンドグラス、
 つる草のような、花模様が多いがその間に人の顔、つまりグリーンマンを見つけた。ステンドグラスに、
 グリーンマンは、珍しいのではないか、と思った。

大聖堂正面(中央の柱に白い聖母)

   歩道の貝のしるし

  お店で仮面を売っていた


 市場のメルカード教会も見たかったが、少し、遠いようで、行けなかったのが、残念。
 休憩30分

10時55分〜11時50分  バス


 アストルガ  12時に教会が閉まる、というのでいそぐ。
 中では、結婚式を行っていた。後ろからなので、花嫁さんの顔が見られないのは残念。このようなステキな教会の結婚式っていいな、と思うが、外人が神社での結婚式を見れば、きっと同じように思うのだろう。

12時36分〜13時40分
巡礼宿(アルベルゲ)の隣のレストラン SERRANO  で 昼食
  野菜の煮込み 白身魚 アイス ワイン

 食後、 ガウディの設計した司教館 を見る。

 

途中のお店に飾られていた
巡礼の図
アストルガ大聖堂 アストルガ司教館


司教館はお城のよう。中は博物館になっていて、聖ヤコブその他の彫刻 など、キリスト美術が展示されていた。
ガウディ作といっても、それほどゴテゴテした、建物ではない。 レオンのもそうであるが、ネオ・クラッシック、といった感じは私はあまり、好きではない。
モデルニスモらしい方が素晴らしいと思う。これでも、ここの司教はこれをきらって、(ゴージャスすぎて、恥ずかしがって) ここには住まなかったそうだ。

 


 ここからは、高速ではなく、狭い巡礼路をバスで行く。
 
 古くからの巡礼路の村、殆ど、崩れたような村もあれば、巡礼宿で、にぎわっているのか、新しい宿のある村もある。

 

14時25分〜14時45分
  鉄の十字架の少し前
で、バスを降り石を拾って、数百メートル歩く。
 このあたりは、かなり広範囲に、ヒースが咲いている。
 鉄の十字架の下に石をおいて、ちょっと、お祈りをする。家族が健康で幸せでありますように、と。
 添乗員さんに、シャッターを押していただく。

 マウンテンバイクの上半身裸の元気な巡礼者が、何人か行く。若いカップルの巡礼もいる。

  背中を光らせて走る自転車に
乗って巡礼者達    
     

  ヒース

     鉄の十字架


15時36分〜16時05分 ポフェラーダ・(鉄の橋という意味、巡礼が増えたので鉄で橋を補強したことに由来している)
 ローマ時代からの町で、ローマ時代の要塞の上に、1218年、テンプル騎士団(巡礼の保護をした)のために、今の城が作られた。
 堂々たる、見張り塔。城壁ウオーキングができるといいのだが、中には入れない。まわりを少し歩いて、バール
 へ。こんな田舎でもコーヒーが美味しい。

      テンプル騎士団の城


 セブレイロ峠
 ケルト文化ののこる村、村に着くと、ケルトのバグパイプの音が聞こえてくる。
 古い(9c)のプレロマネスク教会がある。ここで、絵葉書を買うと巡礼路のスタンプをおしてくれた。
 丸い石作りで、朶葺きの屋根の家が有名だが、どれもおみやげ物やで、こぎれいで、風情がない。
 金の帆立貝の形のペンダントトップ(51ユーロ)と絵葉書を買う。

     プレロマネスクの教会

    セブレイロ峠の藁葺き屋根の家


 このあたりは、峠で、山また山、はるばる来た、という感が強い。

19時35分〜50分
 ゴゾの丘、

 はるかにサンチャゴを望む。

遠くの塔がサンチャゴ大聖堂

  ここにもヒースが


20時05分 サンチャゴ着 長い一日だった。

 これで、運転手さんのダニエルとは、おわかれ、ニコニコした、太った気のいいおじさんだった。
 バルセロナからの走行距離は、2500キロメートルを越えているそうだ。 

 

20時45分から、ホテルで夕食。ダイニングルームでなく、別室の我々だけのお部屋で。
 パスタサラダ ロースとハム ポテト人参 アップルケーキ

 ホテルはトリップサンチャゴ  まさに四つ星、
 家具は豪華ではないが、お部屋の広さは充分 でも旧市街には、歩いていくには遠い。
 駅の向こう 周りは新興住宅地、といった感じ、そばには、コルテイングレス(デパート)