2日目 

8月4日 バルセロナージローナ

         

 

 

7時 朝食 ビュッフェ


9時 出発 バスで、市内観光しながら、カタルーニャ美術館へ向かう。

 ガウディの、バトリョ邸や、ミロ公園、オリンピックスタジアムなどを見て、モンジュイックの丘へ。

 

    バトリョー邸

       コロンブス像

            闘牛場

 

 

 カタルーニャ美術館は五年前にも来たが、とても素晴らしくて、一日中いたいほどだったので、再訪は嬉しい。

 その時はかなり待たされて、その間ゴシック部門を見たが、今回はすぐに、ロマネスク部門に入れたので、比較的、ゆっくり見られ、自由鑑賞の時間もあった。


 栄光のキリスト、とか、ステファンの石打ちなどのフレスコ画は何度見てもいいが、今回特に見たかったのが、バッリョのキリスト、(11C後半の作)木彫りで、彩色されていて、普通 磔刑は、腰布一つつけただけだが、これは着衣である。

 

 (残念ながら、ヴィデオ、カメラ禁止。ミュージアムショップで買ってきた Tresoros Medievales , Del museu nacional d'art de catarunya  より)

 
 眼を見開いているので、勝利のキリスト、と説明されたが、私は、失意の青年キリスト、としか見えない。
イエスは、ペテロに、三度も 知らないと、否認された。失意のもとに死に赴いたのではないか、という気がしてならない。横顔が知性とともに、疲れも感じさせて、寂しげで、なかなかそばから離れられなかった  

 

 

 聖母子の彫刻も、沢山あった。大きな眼が、しっかり、我が子を見守っているようで、安定感があり、威厳に満ちた、素晴らしい作品がたくさんあって、これらもいつまでも見ていたかった。

 


11時15分集合  また、バスで車窓観光しながら、サグラダファミリアへ、
   朝は、小雨模様だったのが、すっかり晴れて暑い。でも日本ほどではない。
   サグラダファミリアは、ここのところ、寄付が沢山あつまって、進捗著しい。あと15年くらいで、できあがるという予想だそうだ。。日本人の外尾さんの彫刻は、ガウディの意図にそっているそうで、古典的。
   他の最近の彫刻は、モダンな感じだった。

12時30分〜13時45分 市内のADORIANO で、昼食  
    サラダ、フィデウア(パスタパエリヤ、焼きそば みたいだった)クリームカタラン、白ワイン

13時50分 ジローナに向けて、出発。途中、雷と豪雨、前が見えないほどだった。

15時30分  ジローナ のメリヤ・ジローナ ホテル着、
  
16時  市内観光出発、バスで、旧市街へ。

 

         

                      オニャール川


   大聖堂とオニャール川を挟んで、向かい側で、バスを降り、写真をとりながら、大聖堂へ向かう。   教会前の階段は90段。
  一廊式、左側のランセット窓(上部が尖った、つまり尖頭形の窓)の一部がふさがれているのは、昔のロマネスクの鐘楼があるせいだという。(写真は ずっと下のガジガンズ教会を出たところにあります)
  宝物館へ、(教会の横の方)  有名な、天地創造のタピスリー(刺繍、1100年頃の作)を見る。保護のため照明を極端に落としているので、目が慣れるまで、よく見えないほど。でも、見えてくると、やはり、実に素晴らしい。
 キリストが、目を見開いているのが賢そうで威厳も感じさせられるが、でも可愛らしい。
 また 動物が、いききしていてなかなか良かった。

 

(パンフレット guia de la catedral de girona より)

 

  入り口付近に、ベアトゥス本イェシェムの柩(11c)アラブ風唐草模様の銀の箱、マリヤがキリストを抱いた坐像が、いくつか。

 カタルーニャ美術館の説明で、ロマネスクの時代は,マリヤの母性を強調するのではなく、教会としてのマリヤの意味が強く、マリヤはイエスの座る椅子のように捉えられる、と言っていたが、まさにそのタイプの聖母子像、かなり強烈な色彩で迫力がある。
 続いて、回廊へ。

 二列の腰付き柱、レリーフのうち、創世記からとられたレリーフのの説明はあったが、ここを作った 石工 のレリーフがみつけられなかった。ひとまわりもしないうちに、中庭に降りて塔を眺めそのまま外に出てしまった。
  そこで、添乗員に言うと、あとで自由時間の時に、一緒に、行ってくださった。本当に、誠実な方だ。二度目に行った時には、人が殆どいなくて、彼女には、大変申しわけなかったが、とても静かないい雰囲気で、回廊を見ることができて良かった。

 

水を運ぶ石工たち

台の上で石を整える石工

仕事をする石工

 

ノアの箱舟


 それから、サン・ペラ・ダ・ガジガンス教会へ。
 正面の彫刻が、まさに、ロマネスクで、嬉しくなる。

珍しいのは、正面の薔薇窓、ここから、明かりをとったので、ロマネスクとはいえ、(ロマネスク建築は、壁で支えるので大きな窓はない)かなり明るい。ステンドグラスは入ってない。
 奥に、その模型があった。2.2メートル位の、花弁形。  車軸が柱頭のようになっていて、ここに三人の司教などのレリーフがあって、素晴らしい。
 それから、回廊へ、大聖堂より、小ぶりなだけに、落ち着いた雰囲気で、親密感があって好ましい。
 柱頭は、ペリカンがからまったような、鳥の彫刻が多いが、グリーンマンもいくつかあった。しかし写真を撮るひまもなく、珍しいという人魚(人間を誘惑する)の彫刻を見てすぐに出てしまったのが残念。

 

        サン・ベラ・ダ・ガジガンス教会  

上に薔薇窓、ロマネスクの薔薇窓はステンドグラスは発達していなくて、このような車輪状の石作りのトレイサリーである

入り口

   入り口の彫刻の拡大(2010年の北イタリアロマネスクの旅で 教会入り繰りに 組紐文を見て、 これまで こういう場所でみたことはなかった、 と思ったがこの教会に発見したので、拡大写真を追加する。2010年12月))
 
  
 
 
 

      回廊

        柱頭の人魚


  このあたりは、ロマネスクの教会や古い城壁があって、公園にもなっている。ゆっくり散策したい所。

 

右奥が大聖堂、ニ連窓が縦に並んでいるのがロマネスクの鐘楼、その右の白くぼやけているのがランセット窓

    サン・ニコラ教会


 でもすぐに大聖堂の前を通ってユダヤ人街へ。特に他の街との違いは感じられないが、プラハに次いで、よく当時のヨーロッパの姿を残しているところだそうだ。途中、ジローナにいた、ユダヤの神秘主義者の家の前を通った。坂を折りきったところには、商店街もありここで、30分の自由時間。(私は前述のとおり、添乗員さんと大聖堂に戻った。)

フォルサ通り(かつてのユダヤ人街)

 

この奥にユダヤセンターがあるらしい。銘版は、ここにユダヤ人神秘思想家が住んでいたことを示す


19時 ホテル着

   ホテルのお隣の、エル・コルテ・イングレス(デパート、スーパー)へ。
  水と、いかすみの缶詰を買う。食料品が豊富で、チーズ、生ハムが沢山。でも旅がはじまったばかりの今 買うわけにはいかない。

      
20時 夕食  ナスの肉詰め、豚肉パイナップルソース、ケーキ  グラスワイン(2ユーロ)


   ここで、自己紹介、三人家族が二組、夫婦一組、母子二組、あとは個人参加(女性七名、男性三名)、計22名+1名(添乗員)
 ロマネスクファン大集合かと思ったが、アウトドア志向で、巡礼路を歩くための下見、という方も何人かいらした。
 熊野古道が、世界遺産に指定されて、同じように、道が世界遺産になっているところとして、サンチャゴ巡礼路がテレビで、紹介された影響もあるようだ。

 添乗員のMさんは、英語だけでなく、スペイン語も上手な方。