おわりに


時差ボケとロストバゲージが重なり、心身ともに鉛のように重い一週間を過し、8月28日にやっとスーツケースが届いた。
開けた証拠かベルトは外されて、取っ手に巻きつけてあったが、中身はちゃんとあった。
買ってきたものを眺めているうちに、ようやく不愉快さは消えホームページを作成する元気も出てきた。

楽しい旅だった。見たかったものが見られた嬉しさとともに思い起こされるのは受けた親切のかずかず。矢張りイギリスは素晴らしい国だ。
 
13年前にイギリス周遊旅行をした時に、ストーンヘンジやバースのローマ遺跡も見たものの、ここにはこれが、あそこにはあれがある、という印象で、時間の奥行きなしに、並列的に見ていたと思う。今回は、私の意識としてはかなり時間への旅、という印象が強い。事前に読んだ本の影響が強いせいだと思う。本といっても子供向けの歴史小説が中心なのだが。

読んだ本
ローズマリー・サトクリフの歴史小説(児童書だが、大人がよんでも面白い)
 ローマ・ブリテン三部作
 * 第九軍団のワシ
 * 銀の枝
 * ともしびをかかげて 
   
 *落日の剣 真実のアーサー王ものがたり  ブリテン人がサクソン人と争った時代
 * 夜明けの風  サクソンの時代へ、
 * 運命の戦士 ヴァイキングとノルマンの戦い
など、これらを読むと、イギリスがローマ、アングロサクソン・デーン人、ノルマン人などの侵入を次々にうけ、競合、併存、同化融合していった過程が歴史を読むより生き生きとよくわかる。
 ローマ以前のケルト時代の話としては
帰ってから読んだ『ケルトの白馬』 もよかった。 
 舞台としても今回旅行したイギリス南部がよくでてくるので景色を見る楽しさもひとしお。 

児童書はほかに、
 * 妖精ディックのたたかい  ブリッグズ著  岩波
  コッツウォルズの家つき妖精の話。アーリントンローの建物を見たとき妖精がひそんでいそうな気がした。 コッツウォルズ散策が楽しくなる
 
 *夏の終りに  海鳴りの丘  ジル・ペイトン・ウオルシュ  岩波
  セント・アイブスが舞台

 勿論、コナン・ドイルの『バスカビル家の犬』  も再読
 読み返しはしなかったが、ケン・フォレットの『大聖堂』やアガサ・クリスティももう一度読もうかと思っている。 
 ミステリーとしてはほかに
 * 死のさだめ  ケイト・チャールズ 創元推理文庫
イギリスの大聖堂はクロウズ(境内)に囲まれ、その中に聖職者の住宅が建っている。そのクロウズの人間模様が描かれていて面白い。
 * デーン人の夏   背教者カドフェル 光文社文庫
 
エリス・ピーターズ著の 修道士カドフェル シリーズは 12世紀、ウエールズにほど近いシュルーズベリーの修道院の修道士が探偵として活躍する物語で、当時の生活がよくわかって面白い。20冊出ているが、話が今回の旅行地で展開するものとしてこの二冊を読み返した。

 参考書
 * コーンウォール  井村君江著  東京書籍 
 * イギリスの古都と街道  (上・下) 紅山雪夫著  トラベルジャーナル
 * ウエールズ 旅名人ブックス  日経BP
 * イギリス史  川北稔 編  山川出版社
 * 英国紋章物語  森 護 著 河出書房新社
 * イギリスの大聖堂  志子田 光雄・富壽子著  晶文社
 * ウエールズ 「ケルト紀行」 武部好伸 著 彩流社
 * 英国ユダヤ人 佐藤唯行 著 講談社選書メチエ
 * グリーンマン ウイリアム・アンダースン  河出書房新社 

お土産  デザイン的に面白いものをいくつか
ティータオル アイリッシュリネンのものがほしかったが、なくて殆どがコットン

ピュター製魔女像 ピューター製スプーン ジャムスプーンン
瓶のふちにひっかけられるようになっている

ブックマーク

ブックマーク ラブスプーン各種(右のはブローチになっている)

ピューター製写真たて ケルト模様のアクセサリー

ケルト模様マグネット アーサー王の円卓コースター

リンカーンのイムプ のマグネット ケルト模様Tシャツ
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