2時30分頃目がさめたが、そのままうとうとして4時過ぎに起きた。
しばらく昨日買ってきた本や絵葉書を眺めて過ごした。
コンタクトレンズを入れるときお水がとても冷たかった。
全く気が付かなかったが夜中はずいぶん雨が降ったらしい。
ベランダに出ると黄葉がきれいで空気も冷たく澄んで気持ちがいい。
7時15分朝食
添乗員さんのお心使いで、インスタント味噌汁と日本茶とティーバッグが サービス。
寒い朝なので、とりわけお味噌汁が美味しくて嬉しかった。
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食堂もクリスマス飾り |
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奥にお味噌汁、 ちゃんとお箸も用意してくださった |
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もう少しのんびり過ごしたかった。 ホテル中庭 |
今日行くことになっているのはキコス修道院と、壁画教会であるポディトウ教会。壁画教会としてはポディトゥ教会は新しいもので、私は12世紀の壁画のあるアラカ教会に行きたかった。一人でタクシーをよんで行こうかと思い、少し添乗員さんとはなしてみたがホテルにタクシーはなく町から呼ばなければならないこと、昨日直線距離では20q位と思われるところでも1時間近くかかっていたことや、行っても開いてないことなどを考えてあきらめて、団体行動をとることにした。
出がけにホテルの前で「この葉をよく覚えておいてください。これが柱頭によく彫刻されているアカンサスですよ」と注意をうながされた。アカンサスは トルコのミレトスで見たが葉がグタっと地面にねていてそれを踏むとトゲげが足にまで刺さってとても痛かった記憶があるが、一見これにはトゲが見えなかった。葉は まさしく イオニア式柱頭彫刻で見かける葉だ。
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フォレストパークホテル 右手前に アカンサス |
8時50分出発 うねうねした山道だが景色がよく道路もいい。
トロードス広場を過ぎたところで 写真ストップ。
ここは標高1500メートルくらい。ホテル辺りは昨夜雨だったがここでは雪が降ったらしくて少し残っていた。
天文台の向こうは島の最高峰 オリュンポス山(1951m)
ここにはスキー場があるのでリフトがあった。
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あの白い ドームの右奥あたりにオリンポス山があるそうだ |
バスは山をぐるぐる回りながら進む。お天気がよく黄葉のためもあって心が晴れ晴れする明るさ。
9時50分ごろ キコス修道院着 標高1,140m
歴史は古く11世紀の創建ではあるが、何度も火災に遭い、現在の建物は19〜20世紀に再建されたもの。
この修道院には 聖ルカが描いたといわれる聖母子像が 所蔵されている。
聖ルカは70枚の聖母子像を描き、三枚が現存しているが、その三枚のうちの一枚がある、ということでこの修道院は有名なのだ。しかし、実物は見ることができない。入ったところが中庭だがその回廊にあるモザイク画の一つがその絵をもとにつくられているのだそうだ。外回りをみてから、本堂へ。
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中庭 |
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教会の 内陣に近い方の入り口、 金ぴかだが扉の上の?部分の彫刻がいい |
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これは モザイクで 聖ルカが 描いた聖母子を写したもの |
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入り口通路天井 |
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聖アンナが マリアを抱きマリアがイエスを抱いている。 右の男性はヨアヒム 左は多分 ヨセフ |
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アブラハムの饗応(モザイクであることを示すためにかなり大きくしました) |
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上下二段の回廊の壁に金ぴかモザイク |
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内部撮影禁止なので入り口からそっと一枚(手前右に本堂。奥の扉の向こうが宝物室) |
金色燦然とはこのこと、ともかく金のイコノスタシスに圧倒された。豪華というか壮麗というか、あまりの凄さにさすがの私も手をあわせたくなるほど、圧倒されてしまった。
10時20分から 25分間自由時間
付属の美術館がある、というので行ってみる。
3,4世紀のブロンズの十字架や、クリスモンが面白い。
あまり関心はないが 華麗な司祭服などのところを過ぎていくと、イコン。
ここには私の好きな絵がいくつかあって、アラカ聖堂に行けなかった残念さを忘れることができた。13世紀の壁画を剥がして展示してあるのが、薄れてはいるものの特に良かった。 ただ私の好きな絵の絵葉書はあまりなかった。
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13世紀 |
13世紀 洗礼者ヨハネ |
13世紀の壁画
聖デメトリアス |
10時45分に集合して近くの広場に行く。ここはお土産物屋さんが軒を連ねている。
コマンダリアワインを買いたいという方が多くて添乗員がお店を教えるというので、そのお店に私も付いて行った。ワインも売っているが普通のおみやげ、(といってもお菓子類が殆んどだが)も打っている。そこであれこれお買い物。 コマンダリアワインは 甘いデザートワインなので、ハーフボトル(6.5ユーロ)にした。 ここで ターキッシュディライツならぬ、キプロスディライツも発見。ういろう、というか羽二重餅みたいなもので、あまくて敬遠する向きもあるが、 私は好きなので購入。
11時9分出発
またうねうね道を行く。景色がよくて、気持ちのよいドライヴ。紅葉より黄葉が多いようだった。
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すぐガラタ村の駐車場 |
ガラタ村でしばらく鍵を持っている人を待ったが、番人はすでに先客のために教会に行っている、ということで村はずれの教会のある場所に行く。ここにはもう一つアルハンゲロス・ミカエル教会(1516年)というのがある。(これはどうやら世界遺産ではないらしい)
先客がいるので暫く外で待つ。その間に教会を一回り、本当に小さな教会でまるで納屋みたいだが、回ってみるとちゃんとアプシスがあった。
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東側アプシス |
西側入り口 |
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入り口上部の絵 (聖母子のようだ) |
順番がきて中にはいってみると、昨日みた教会は、もともとの石造りの教会の上に屋根を懸けていたが、ここは 木製の屋根の梁がそのまま見える状態だ(三角のまま)つまり天井板を張っていない。したがって天井には絵は描かかれていない。
壁も剥げていて半分くらいしか絵はない。その絵はイタリアルネッサンスの影響を受けて立体感のある絵になっている。それなりに美しいとは思うが私の好みではない。ここは絵葉書なども売ってはいない。もちろんカメラは禁止である。
そこから少し離れたところにある、世界遺産 パナギア・ボディトゥ教会に行く。1502年創建。
ここの壁画もイタリアルネサンスの影響を受けている。
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両側にオリ−ブの木が植えられている道を少し歩く |
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平面図 |
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内部撮影禁止なので 外から(すぐにここからでもダメと言われた)
上左の平面図からも分かるように建物は二重構造になっていてこれは 内側の扉。図@のところ
奥にイコノスタシスが見えている |
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使徒の聖体拝領 16世紀 と12世紀(アシヌウ)との違いを示すため 買ってきた本からのせてみた |
ここでは絵葉書を売っていたが、外にお手洗いがあることがわかり(本当は近くのカフェで借りる予定だった)ここですませるよう言われたので、その行列に並んだ(鍵が開いたのは一つだけだったので時間がかかった)。そのため教会に戻ったときには番人が鍵を閉めて歩き出したところだったので絵葉書を買い損ねてしまった。
そのUに続く
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