グランデ広場に後陣を見せているピエーヴェ・デ・サンタ・マリア教会に戻る。
この教会は9世紀から11世紀の間に造られたが、12世紀にロマネスク様式に建て替えられた。正面は13世紀に、ピサやルッカで見られる様式に建て替え。アーケードが特徴的である。柱は 12本、24本、32本と上に行くほど間隔が狭くなり本数が増えている。鐘塔の高さは59メートル、窓が多く100穴の塔、として知られている。
イタリア通りが西正面にあたるが、手前は工事中。入口上部の月々の仕事、の彫刻も網が被されている。しかし見ることはできた。扉はまだ開いていない。(15時からなので)
正面 イタリア通りが狭いので充分下がって写真を撮ることができなかった。
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入口はイタリア通りに面している |
塔と手前の家の間の細い道をあがるとグランデ広場 |
柱も様々
アーチヴォールトの両サイドには アンテラミの弟子の作とされる 月暦(月々の仕事) の浅浮き彫り
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正面入り口のタンパン、 聖母マリア、天使が両脇にいるので被昇天のようである |
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下右から 小枝を抱える人(4月)、騎士(5月),刈り手(6月)
上左から脱穀(7月) 葡萄酒の樽作り(8月) ブドウの収穫(9月) |
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下右から 二つの顔を持つ人(1月)、ブドウの木の剪定(2月) パイプを吸う人(3月)
上左から種まき(10月) カブの根を抜く(11月) 豚を殺す(12月) |
右側の入口
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洗礼のイエス(1221年または1227年作) |
壁面の彫刻をいくつか
グランデ広場にもどり、ゆっくり大回りしてまた西正面に来るとやっと開いていた。
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グランデ広場に後陣をみせている |
ピエーヴェ・デ・サンタ・マリア教会 内部
ここも一人入っていたが、すぐ出ていきまたもや一人で薄暗い中を歩き回った。
ここはロンバルディアでよくみたようにクリプタが内陣を持ち上げるような格好になっていて、半地下にクリプタがあるが、そこの柱頭彫刻が面白い。
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中央三つ並んだアーチのところがクリプタ |
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奥に見える司教像、 これはアレッツオの2代目司教で 町の守護聖人である聖ドナートで中に頭蓋骨が入っている |
写真を撮っていたがすぐおかしい、と気がついた。これ、すべてまがい物、というか彫ったものではなく全体コンクリートでつくった模造品のようだ。調べてみると、このクリプタは19世紀に再建されたそうなので、その時につくられたらしい。モチーフは面白いというかロマネスクによくあるものなのにちょっとがっかり。
粒子が荒らくて古っぽく見えるのは、かなり暗いのでフォトショップで加工したため。すぐ下に見えるようにどれも表面はつるりとしていた。
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おなじみ グリーンマン |
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ドラゴン
(元の写真は殆ど真っ黒だったので こうなりました) |
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それから内陣の上にあがってみる。きれいなシエナ派の多翼祭壇画、ピエトロ・ロレンツェッティ画 が飾られている。きれいだ。写真を撮ったが家に帰って拡大してみたら、ここにもノーフォト。今更ね。
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聖母子と聖人たち ピエトロ・ロレンツッティ |
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祭壇の上から入口方向を見る 天井は木組みがそのまま見えている |
15時15分ごろ教会を出る。買い物をしたいな、とイタリア通りを歩くがお店はどこも閉まっている。イタリアはお昼休みが長い。きっと16時になるまで開かないのだろうなと思う。
私の観光リストとしては サン・ドメニコ教会でチマブーエの描いた十字架像 を見ることになっている。しかし坂を登ることになりそうだ。さほど重いというわけではないが、荷物をかかえている。ツアーなら当然バスに置いておけるのだが持って歩くのは邪魔。それに今日は見たいものを十分見た、という思いもある。サン・ドメニコはあきらめてバスにはまだ早いが駅のほうに坂を下りていく。途中イタリア通りに並行しているモナコ通りに渡る。そこに大きなスーパーがあったので入ってみた。乾燥ポルチーニを大量に買った。ひまなので、お値段チェック。
我が家で愛飲している、コーヒー、ラヴァッツアは4.9ユーロ(日本で買うと779円、バーゲンだと599円)デチェコのスパゲッティ1.1ユーロ(日本で安いと200円くらい) でもイリーのコーヒーは11ユーロ。どうしてだか日本では)1000円くらいなのに、、。駅前のバスのチケットオフィスに行く。チケットは持っているが、乗り場を聞くために。(ここは英語が通じる)来た時の降車場と同じらしい、一応行って確かめる。Siena mobilitaの標識があった。これで安心。17時発だがまだ16時過ぎ、駅に行ってベンチに座って買ってきた本を眺める。もう動きたくはない。
16時半過ぎに広場の向こう少し右手の新しくてきれいなバールに行く。エスプレッソを飲んでお手洗いをかりた。出発15分くらい前にバス乗り場に行く。結構たくさんの人が待っている。定刻少し前に着いたバスはほぼ満席だった。もうあたりは暗い。乗ってうとうとしているうちに気がつくともうシエナの町。終点がホテルのある場所なので、安心して乗っていられた。定刻より遅れて18時45分ごろ到着。
19時30分のホテルでの夕食には十分間に合った。
ショックなことが一つ。 フィレンツェにいらした方たち、 お昼に生トリュフを召しあがったそうだ。 スライスしたのをかけるスタイルで。お昼だけフィレンツェに飛んで行きたかった。
野菜スープ ローストポーク野菜添え デザート グラスワインとエスプレッソを頼んで4.5ユーロ
今日で旅もおしまい。お部屋に戻ってパッキング。
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