教会内部は改造されている。教会の床がお墓になっていて床に墓碑だけが見えているところがよくあるが、ここではそこが掘り返されていて、墓穴が見えている。構造が分かって面白いが、ちょっと気持ちが悪い。
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見やすいようにフォトショップで 明るくしました。実際は薄暗がりでした。 |
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それから、回廊へ行った。回廊は16世紀のもの。ここの床の敷石に魅了された。多くの人に踏まれたつやつやと光っていて美しい。
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床石のてりのみごとなこと |
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回廊の彫刻 |
排水口の蓋 鉄細工が美しいが、どうやら剣十字
両側の手にあるソフトクリームみたいなものは何なのか |
14時になったのでレストランへ。階段を上がって二階へ。天井が低いところからすると、もとは天井の高いホールだったものを改造して二階を造ったのではないか、と思われる。太い梁。いい雰囲気
メニューは 野菜スープ、イカ墨煮の烏賊、リゾット添え、ナッツのクリーム(ナッツがこうばしくて美味しい)ワイン付きでおいしいランチだった。
緑に囲まれた気持ちの良い場所でここに泊まりたかった。
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ホテル横 少し黄葉が始まっている |
15時〜15時25分 バス
フロミスタ
サン・マルティン教会
1066年にサンチョ三世妃ドマーニャ・マヨールがベネディクト会修道院を建てたが、現在は教会だけが残っている。スペインにロマネスクがもたらされた時期の作品でハカの大聖堂の影響をうけているといわれ 建築としては重要なものとされている。(ハカはアラゴンにあるが、サンチョ大王はアラゴン、ナヴァラ、カスティーリャの王であった)
この修道院は 1118年に、さきほど昼食をとったカリオンのサン・ソイロ修道院に譲渡されたそうで、19世紀半ば、サン・ソイロ修道院が廃止されると、教会だけが残ったのだそうだ。
ここには2004年に来ている。他にも私のきいたかぎりでは三人は再訪、でも巡礼路を歩かれた方もいらっしゃるので半数以上は再訪だと思う。みな口々に回りが変わった〜。参考までに以前の写真
http://ykharuka.s113.xrea.com/nspain/tvlnspain/spainmain.htm
の8日目
ぐるっと外をまわってみたが 回りの芝生(草地?)は取り払われて、石敷きになっている。そうして回りに殆ど何もなかったのに、巡礼宿が沢山建ち並んでいる。
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サン・マルティン教会 南側から見る、このアングルが一番美しいように思う |
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西正面
両脇に円塔がたっているのは珍しい。
ドイツ、オットー朝の影響もあるのではないかと言われている |
この教会を紹介している本はどれも美しい、美しいと書いてある。確かにそうだが、でも味気ない。ロマネスク教会はほぼ900年〜1000年前の建築物である。風化しすぎて、壊れたり、 彫刻が何だか判別不可能、というのも困るが、 綺麗に修復されていると、千年の時を隔てて向かい合っている、 という感慨がわかないのである。
内部を少し説明したあとはご自由に、そうしてバルも何軒かあるので(以前は少し離れたところに一軒だけ)適当にお手洗いもそこですませておくように、ということでフリー。
私もそうだが、他に話をしたお二人も、ここはあまりにもきれいに修復されすぎていて情緒がない、ということで意見が一致。10年近くなっているので少しは古寂びているかと思ったがそういうことはなかった。乾燥しているので苔むす、ということはないらしい。
<1904年に厳密な修復が行われ古さが感じられなくなってしまっている>とミシュランガイドにも書かれている。
内部の柱頭彫刻。Rとあるのは 修復されたもの、という意味。この教会はいわゆる広間式で、身廊と側廊の高さが同じだ。それに照明もされているところからかなり明るいのだが、高い位置の柱頭を撮るのにカメラの構え方が不安定だったようで、手振れしている写真も多かった。
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サン・マルタン像 |
左は カラスとキツネ (イソップ寓話) |
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ギリシャ神話によるものらしい |
ライオンに上に人間 |
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イエスの捕縛 |
植物組みひも(編かご) |
前に来た時には とりはずされた古い柱頭が飾られていたが、今はパレンシアの博物館におさめられているて中には何もなかった。いよいよさっぱりした内部空間。
トランセプト中央に八角形のドーム。 四隅に福音書記者のシンボル。
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身廊 西をみている |
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売店で小さな本を買った。前にも買ったのがスペイン語版で、今回はドイツ語版で新しいものだったので。
ゆっくりり外回りを見る。軒下の持ち送り彫刻、動物が人間をたべているようなおかしなもにが多い。
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アプシス 右柱頭はサムソンとライオン |
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左中央、はっきりしないので、
写真集から借りました |
西正面上部 |
牙をもつ男 |
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16時15分〜16時45分バス パレンシアへ
そのWへ続く
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