7日目  3月12日(日)

ビシェリエ〜トラーニ〜カステル・デル・モンテ〜マンフレドニア(シポント)〜モンテ・サンタンジェロ



700〜朝食

 
 

800  出発  快晴 今日はスケジュールぎっしりの日。

 
 

830 トラーニ着

トラーニ Trani これまで見てきたアドリア海沿岸諸都市と同様ギリシャ時代以来交易で栄えた町である(最盛期 12世紀)

目的の大聖堂は海のそばに建っている。900に開くのでしばし写真を撮りながら待つ。

 
 大聖堂(この時間は 逆光)

広場の反対側にカステッロ 

フリードリッヒ2世が123349年にかけて建てた城(その後の増改築はある)

お城も大聖堂も この近くで産出する赤味がかった白い大理石で造られている。この後 カステル・デル・モンテに向かう途中、石切り場を何か所か見みかけた。

   
   

大聖堂 La Cattedrale di S.Nicola Pellegrino   1099年〜13世紀末
 http://www.cattedraletrani.it/IT/ 

この場所にはもともと 57世紀の サン・レウチョの地下埋葬室があり、そのうえにマリアを祀る教会が建てられていた。
1094年十字架を担いだギリシャ人の若者がやって来てここで病気で亡くなった。名を二コラという。 数年後に彼は聖人として認められ、遺骸を置くために教会が建てられた。
同じ二コラでもバーリに祀られている、ミラの二コラと区別するため 巡礼者ニコラ(ニコラ・ ペッレグリーノ)と呼ばれている。

正面中央の薔薇窓の下。 柱を支えているのは、ここでも 

   
 大聖堂(帰りに撮ったもので逆光がやわらげられている)  

2頭の象はアダムトイヴ、最初の愛を表す。象はアフリカのものなので、交易で栄えたことと関係があるかもしれない、とも説明された。

平面図

   
 平面図、クリプタ  

正面アーチ下が 下の聖堂(サンタ・マリア教会 10世紀)入口 横の彫刻、 アーチ下は ナルテックスだが 物置き場?

   
   

サンタ・マリア教会 

細長い教会。 柱は例によって略奪品。

   
   

真っ白で 面白味がない。 壁には ところどころフレスコ画。右奥の絵(下写真)が大事らしいが 私はこちら(上右写真)の聖母子の方が好き。

 
 

横に狭い階段があり(平面図C)下の サン・レウチョ礼拝堂に降りられるようになってはいたがロープが貼られていた。 修復中とのこと。

奥に3段下がったところ(A)にも礼拝室がある。 これが上の大聖堂のクリプタで サン・ニコラ・ペレグリーノを祀ってあるところ。
ここの方が柱頭彫刻が面白い。しかし、 写真禁止、ということで 入口から頑張って撮ってみた。天井も美しい。

 
 
     
     
 
 天井も美しい

階段から上の大聖堂へ。平面図からもわかるようにいくらかT字型になっている。 これもバーリやビトントと同じ。貫通型トランセプト 
しかし、ここはアプシスの半円形がそのまま外からみえ(後で 東側の写真を載せる)、窓も開いているので明るい感じがする。
外側から見るとこの細い丈長のアプシスが実に美しいのだが、内側もすーっと伸びて美しい。

   
   

バーリの サン・ニコラ教会を手本にしているそうだが、あのものものしさはない。 ここも17世紀にバロック化されていたのを近年引き剥がしたそうで、うまくいかなくて損傷しているところもある、ということだった。柱頭は引き剥がしの失敗か無残な有様、いくつか植物文様が比較的良い状態で残っているものもあったが、特に目新しいものはなかった。

ビトントやバーリ同様 大アーケードの上に トリビューン、クリアストーリー(高窓)も持つ。そうしてアーケードを支える柱は 二本組つまり 双円柱。 これは教会内部ではあまり見ない。(よくあるのは 回廊の柱)

 
 西側を見ている

ともかくガランとしている。

ここにはオートラントのように床モザイクが施されていて一部残っている。(祭壇前に 2か所)一つは アレキサンダー大王と アダムとイヴ、

 
 

もう一つは動物らしいがよくわからない(半分以上かけている)ので写真はのせない。

この教会でもう一つ見逃せないのは青銅扉。現在、 外の扉にはレプリカがはめられ、本物は教会内に飾られている。
118090年頃、 トラーニのバリサーノが作った。

全体写真が撮れなかったので、一部を。 巡礼者二コラの足元にいるのが これを作ったバリサーノ。はっきりしないが、 縁の動物なども興味深かった。 

   
   
     
     

最近続けて青銅扉を見た(ベローナ、 ヒルデスハイム)が ここのは端正すぎて私には面白味がなかった。
隅にあった洗礼盤

 
 

ここで外に出る。最初の写真でいうとアーチの上。この扉周りの彫刻が素晴らしい。
レプリカの青銅扉。 アーチののピープル・ド・スクロールがすごい。

 
 
     
     左側 たぶん イサクの犠牲

左側  摩耗しているがたぶん イサクの犠牲 だと思う。

ヤコブの夢、梯子をのぼる天使、 

     
   ヤコブ  

この後、美しい後陣とお城を同時に写真に撮りたいので 防波堤の方へ少し歩いて行った。ただ風が強いため海中の砂がまきあげられて、海の色が青くなかったのが残念だった。

 
 
 
 

近くにある オニサンティ聖堂 も見どころではあるが、今日のタイトなスケジュールから無理と思い、行きたいとは言わなかった。 
しかし 素敵な ホームぺージを見つけた。
http://www.chiesadiognissanti.it/

この後 カステル・デル・モンテに向かったが そのUで