美術館巡りに出発。 きょうは木曜日で美術館が遅くまで開いている日。
まず 20:00閉館の シュニュトゲン美術館へ
http://www.museum-schnuetgen.de/Home
地図を見てわかっているつもりだけれど思いがけなく遠くて人に聞きながら行って 18:55頃到着
ロマネスクの聖セシリア教会につなげて建てられた中世キリスト教美術館
まず チケットを買って地下のロッカーに荷物を入れて見始める。1時間しかないので、ゆっくり見たいと思いつつ、 時間内に見残しの無いようにと焦りながら見ていく。
フィデル弾きのトルソ 12世紀末あるいは13世紀初頭
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マリア・ラーハのサムソンマイスター |
ダビデ王とも考えられる座像、 騎士頭部 1200年ごろ
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マリア・ラーハのサムソンマイスターによる 仕事
デイプティヒェン・ハラッハ( カール大帝の宮廷派 810年ごろ)人物や動物の瞳にはガラス玉がいれられている。ソワソンのサン・メダール教会の福音集を飾っていた可能性があるもの。
12世紀の 洗礼盤
聖ヘリベルトの象牙の櫛 9世紀半ば 歯がかけもせずよく残っていたものだ
奥へ行こうとすると「外にでるか?」とかかりの人に聞かれた。 よく意味が分からなかったが 外に出てみると 聖チチェーリア修道院教会の中庭だった。
北扉口のタンパンのオリジナルは この museum内に展示されている。〈1150〜1170年と 時代は推測〉
79 聖ゲレオンと聖ヴィクトールのパネル 中央の象牙彫りは100年ごろ 外側は宝石がぬけおちているが 12世紀のもの。
聖ゲレオン 聖ヴィクトルは ともに、聖マウリツィウスひきいるテーベ軍団の殉教者
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聖ゲレオン教会の磔刑像 11世紀 |
南チロル ゾンネンバーグから来た 嘆きのマリアとヨハネ〈勝利のキリストを間にしていた〉
12世紀末 石、パイン
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大きな彫刻を展示してある場所は もとのロマネスク教会を そのまま利用してあるようで 好ましかった。
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1300年ごろのキリストの生涯を描いた壁画もうっすら残っている、エジプト逃避が上中央 |
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ご生誕 1150から75年 15×11.8p |
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1107年 モドラウス司教の十字架 42×33.5 p
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↓オルスハイムのマドンナ 1260〜1270 高さ81p ケルン
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1270年ごろ ケルン 高さ61. 5p |
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ジーブルグのマドンナ 1150〜60年 高さ41p |
入り口ホールにあったインドネシア、 トラジャ島の米納屋 隣接する Rautenstrauch―Joest Museumの 所蔵品のようだ。
もう閉館時間で 本など買いたいと思ったが もう店じまいで何も買えず次の美術館を目指す。 しかしコピーした地図がいい加減で 10数分で着けるはずが 30分以上かかってしまった。
ヴァルラフ・リヒャルツ美術館 Wallraf. Richartz museum https://www.wallraf.museum/das-museum https://www.wallraf.museum/en/collections/middle-ages/information/
まず13〜16世紀絵画が展示されている1階へ。ここには ロホナーの絵があるのだ。
ロホナー(Stephan Lochner 1451年没)は 中世ケルン派の代表的画家で柔和様式ともいわれる、優しい顔立ちのマリア様の絵で知られている。まず、その絵を探す
バラの籬のマリア 1438〜50 ロホナーの代表作 思っていたのより小さな絵だった(縦51p)
もう1枚 最後の審判 現存するロホナーの作品としては 最初期、1435年ごろの作品である。
大画面、中央にキリスト その両脇にとりなしを祈るマリアとヨハネ そうして 最後の審判により天国に向かう人々と 地獄に落ちる人々が細かく描かれている。 地獄に落ちる人々には 教皇をはじめ、高位聖職者や王までいる。
死せるキリスト (Christ as the Man of Sorrows, with the Arma christi)15世紀後半
もしや、と思ったがこれはやはりイタリア絵画だった。Umbriaとあった。死せる基督というと春に行ったカストリアを思い出す。
15,6世紀の祭壇画を多くみたあと、時間がないので2階のバロック絵画はみないで3階へ
エレベーターを出てすぐのところに なんとフリードリッヒの絵があった!フリードリッヒを知ったのは割と最近だがもっとも気になっている画家のひとりなのだ。
フリードリッヒ Casper David Friedrich (1774〜1840)
フリードリッヒは一つのスケッチをもとにして 同じような絵を何枚も描いている。ここには三枚あるが、どれも観たことがある!それも素晴らしくてうれしくなった。
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「雪の中の樫の木 |
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バルト海の十字架 1808年
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川辺の朝1830/37 1822年頃のある場所での一日のうちの変化を描いた連作絵画があり私の持っている画集には 昼、午後、夕べが載っている。このうち「午後」 の絵は 川はないものの、まったくおなじである。
私は木立に惹かれるのだが、よく見ると、 川には漁師らしき人の乗る船も描かれている。 ちなみに画集から 朝
105 ムンクの絵もありました Edvald Munch (1863〜1944)橋の上の4人の少女たち 1905年
そのほか、ゴーギャン、シスレー、モネ、ピサロ、クールベ、ロートレックなど数枚ずつ。何枚か写真を載せる。
Claud Monet 「ヴェタイユ(ジベルニーのそば)近郊の春」 1880年
Alfred Sisley 「ルーヴシエンヌ(Versaillesのそば)近く」 1876年
Camille Pissarro 「ポントワーズ近くの人里離れた村」 1867年
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Toulouse Lautrec 「漁船」 1880年
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21:30を過ぎてかなりくたびれてきたので、帰ることにする。 もう歩けない。
タクシーを探しながら少し歩いて運よく1台捕まえることができた。乗ればホテルまで5分くらい。
エレベーターで 上がると 丁度日の沈むところだった。ザンクト・アポステルンの塔が見えている。
部屋に戻ると、妹に「今日は一番のごちそうだったわよ」と言われた。考えてみれば、今日が全員でとる夕食は最後だった。(明日、明後日はフリー)
残念だがすばらしい作品を観ることができたのだから満足。 お部屋で持ってきたものですませた。
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