午後はまず昼食レストラン近くの
ガルラス礼拝堂14:35〜15:35
ここにはヴィジターセンターがあり紹介ヴィデオを少し観てから、すこし歩いて礼拝堂へ ガラは外国人のことなので、外国人修道士の隠棲所かもしれないという。
赤色砂岩で造られていて、時期は 6〜9世紀、9〜12世紀と諸説ある。モルタルは使わず、ビーハイブハットと違って薄い石の板を積んで作られていて雨は外に流れて内側に入り込まないようになっている。
内のり 4.65×3.1m 壁の厚さ1.2m この大きさは 12人がやっと座れる広さ。
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西側 |
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東 |
西側の入口、上に穴が二つある。革の戸をとりつけた。東の小窓にのぼって通り抜けると清浄になって天国にいける、とされていたそうだ。横に十字架石板(Cross slab)上には円に十字 下にはハーフ・アンシャル体でCOLUM MAC DINET と書かれているそうだ。
センタ―に戻る道すがら
ヴィジターセンタ―に戻る途中、フクシアが咲いていた。
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ブリギッタ十字 |
センター7にはショップやお手洗いもある。絵葉書や草で編んだブリギッタ十字を買った。
4、5 分走って 右奥なだらかな丘のふもと、木の陰に教会が見えてきた。
キルマルキダー教会遺跡 Kilmalkedar 15:45〜16:15
http://megalithicireland.com/Kilmalkedar.htm?src=gpx
聖マオロキダ(636年没)というローカルな聖人が開いたとされている。
石垣をこえるために突き出して組まれた石。羊がにげださないように組まれた石垣に人間のための石段が造られているところを何か所で越えた。(昨日のディザート・オデーでも。昨日のは石垣が高めで怖かった)
ここは現在も墓地として使われていて新しいお墓も多いが下右写真はいつのころかわからないが古いもの。
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日時計 1.23m |
石の十字架 高さ約12.5m
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オガム石 上に穴があいている。穴あき立石はよくあるので、もともと穴あき立石が建てられていてそれにオガム文字が刻まれたのかもしれない。(堀惇一氏によると) |
教会は12世紀、アイルランドロマネスク。奥の部屋は後代に付け加えられている。
外側アーチの根本は動物面のようだ
入ってすぐの部屋(身廊)(下左写真様子がわかるように入れたが人がいるので小さく) 壁にブラインドアーチ
仕切りのアーチ 奥の部屋側はぎざぎざの石のまま
内陣、アルファベットストーンと 先端が渦巻きになっている十字架 文字はハーフアンシャル体というらしい。
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東南側外観 |
暫く写真を撮ったり周りを眺めてから聖ブレンダンの巡礼路へ、教会外観
すぐそばの聖ブレンダン教会へ、 廃墟で危険なので立ち入り禁止。柵の外から眺めるだけ。
少し歩いて 聖なる井戸
長閑な眺め、どう考えても 緑の殉教、殉教などという自分をいためつけるような苦行の場とは思えない。
スケリグ・マイケル島なら状況はもう少し厳しかったと思う私の感じた通り、『聖者と学僧の島』にも緑の殉教は失敗に終わった、とある。理由は
*アイルランド人の人付き合いのよさ、と
*アイルランドの土地自体が肥沃でどこにもエジプトの砂漠のようなところがない、
ことである。スケリグ・マイケル島のようなところでさえ、僧たちは上手に生き延びた、とある。
そのため次なる殉教として大陸伝道があるのだが(コロンバヌスやガルスなど590年〜)これを「白の殉教」とよぶが、ここでは関係がない。
少しだけバスにのってチャンセラーハウスへ
http://megalithicireland.com/Kilmalkedar,%20The%20Chancellor's%20House,%20,%20Kerry.html
アードファート管区の上位者の家とされている。彼にはキルマルキダー教区教会で集められたお金が支払われていた。14世紀初めのもの。2部屋からなり、たぶん居間とキッチン。
いい場所だ。
16:30 今日の見学はこれで終わり、 バスでディングルの町に向かった。観光が終わったところで雨になった。
16:45〜17:15 ディングルの町 ここでトイレストップとお買い物。
彫金アクセサリーのお店で買い物。オガム文字のペンダントをお買いになった方が多かったが、以前エジプトで象形文字のペンダントを買ってもほとんどつけることがなかったのを思い出して、私は組み紐模様のピアスを買った。雨が強くなってきた。
18:20ホテル 着
雨だが希望者にはキラーニーの町(徒歩で 10分以上)を案内してくださる、ということだったが私はやめにしてスーパーへ。
今日の夕食はフリー、しかしそのお店にはサンドイッチなどはなかった。オレンジだけ買って手持ちのカップうどんですませた。
念願のディングル半島観光、絶えず海を眺めながらのドライブ、本当に幸せな一日だった。
来る前、ビーハイブハットやガルラス礼拝堂の写真をみて修道士たちの苦労を想像していたが、素晴らしい景色を目にしたとき、修道士たちの祈りの生活の厳しさを考えることはなかった。
それより、景色のすばらしさにうっとり。海が見え緑の野に羊が草をはみ、名も知らぬ花が咲いている。冬、風が海から強くふきつけたり雨が降ったりすれば、大変だとは思うが、この季節、地上の楽園といったら言い過ぎかもしれないが実に、いいところだった。
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