6日目 そのV

 クロンファート〜アスローン




16101720 聖ブレンダン修道院跡
クロンファート大聖堂Clonfert)http://megalithicireland.com/Clonfert%20Cathedral.html?src=gpx
ここには2002年一人で訪ねたが、修復中で足場が組まれていて全体を見ることはできなかった。

聖ブレンダンは(484578ありえない!)聖フィニアンの教えを受けた聖人で航海者として知られている。ディングル半島の私たちはそこへは行かなかったがブランドン山の向こうから船出した。その時アメリカ大陸を発見したという説がある。そういうわけで航海、旅の守護聖人。
数年前に観たアニメ映画「ブレンダンとケルズの秘密」のブレンダンの名はこの聖人からもらったものだと思われる。

6世紀半ばにブレンダンが開いた修道院は 何世紀もの間学問の中心地として栄え、一時は3000人もの僧がいたほどだったが、Vikingに襲撃され、101611641179年にも焼かれ教会だけが残った。(Megalithic Irelandによる)

   
   西扉口

この大聖堂の西扉口がアイルランドロマネスクの傑作である。 

聖ブレンダンの墓

   
 教会の屋根の上から落ちた猫の足跡が残っている。奥のほうにそれらしいくぼみ。

入口 6層の砂岩で造られたアーチ。12世紀(内側はブルーライムストーンで15世紀に造られた。)
モティーフの意味は特定しがたいが、西フランスやスカンディナヴィアの影響も考えられる。ノルマン的なジグザグはない。

 
 
 
 この鬼の面、トゥルニュで同じようなものを見た。右 修道院長
 
左 司教 

   
 組み紐 咥えているのは蛇 
   
 丸に囲まれた四角、 きわめてケルト的  うねうねは右など特に蛇のように見える

  
 組み紐の中に蛇の顔 

小さな写真で見るとただ、三角形破風枠の中に一つおきに顔、としかみえなかったが、よく見ると一つ一つ表情が違う。ケルトとの無表情ではなく、どれも人間らしい表情を持っている。また間の三角形の上には花が彫られている。これについて私の認識はケルトの「頭部崇拝」を表すということ(鶴岡真弓氏の本でもそう記されている)であったが、ケルトの首ではなく楽園のエルサレムをイメージしていると、現地ガイドは説明。教会側としてはそう解釈したいのも当然と思うが、顔に表情があることと三角形の上の花を考えると楽園説もなるほど、と思った。

 
 三角形の上には花が彫られている
 

ニッチのようになっているところにはもとは胴体があったそうで。教会全体が聖ブレンダンの聖遺物箱としてイメージされているそうだ。
一人で立ち寄って眺めるだけでは気が付かない、考えつかないような説明が聞けて、ツアーで来る意味もあると満足。MegalithicIrelandにもここまで詳しい説明はない。

中に入る。 上に香炉振って迎える天使。
その下の写真は
入ってすぐの壁に9世紀頃、石板に線刻されたケルト十字 クロンマクノイズにも同様のものがある 

   

   
ケルト十字   セイレーン

13世紀の洗礼盤 

 
 
 
 右、中央は 太陽(オローブ山かもしれない)右の顔 伝説の怪物マンテコレ その下は 生命の木、 左のもじゃもじゃは魔物の手

 天使たち 15世紀ごろのものらしい。

 
 
   
   

 内陣のステンドグラス

 

司教座の椅子の彫刻(19世紀)4福音書記者に囲まれる 聖ブレンダン

 

17051720 教会を出てすぐ横の聖なる木と修道女の道へ案内された。

   
   

聖なる木 ここに洞があってそこに水がたまっていて、、とか なんとか話されていたがよく聞いていなかった。 願掛けに何かを置いていく。美的にはどうか?guideのクリスティさんも子供の頃よくきたそうだ。

その奥に修道女の道。少しだけ歩く。イチイの木が十字を造っていた、とか。

 

どこが十字をつくっているのか分からなかった。森林浴は気持ちがいいけれど、一人ではちょっと怖い。
熱心なガイドさんだった。

5分くらいバスに乗って クロンファート聖母教会へ。小雨。村人は現在こちらの教会に行くようだ。 きれい。 14世紀頃の聖母像がある。 腕を切られて鮮血が流れた、というシロモノ。ここはお手洗い拝借に寄ったようなもの。

   
   腕を亡くした聖母

17401820 バス

アスローン・スプリングスホテル到着 Athlone

雨が本格的になってきた。お部屋は悪くはないが全般的に良かった今回のツアーでは最も質素。(水回りの不満を除けば、どこも四つ星でも上クラス、もっとも水回りが大切なのだが) 

   
   窓から

190021:00 夕食 チョイスメニュー
飲み物は ジン入りのナントカ(8€)私にとってはハズレ
私の選んだのは 
スターター 野菜サラダ

メイン チキンの揚げたもの、温野菜添え くどくなくておいしかったが、量が多すぎ
アップルパイ、 アイルランドでは 昼、夜ともコーヒーまたは紅茶がつく

  
   
 
 
 

21時過ぎにお部屋に戻り、 
2230頃就寝