ブロワBloisと言えばお城、99年のフランス旅行の時、立ち寄って少しだけ見た。今回じっくり訪問できればよかったのだが、残念。ぶろわ7は先住民族のケルト語で 狼 の意味。
ロワール川と支流の合流点で岩山にあるので天然の要害で、9世紀初めにはブロワ伯領が形成された。ブロワ伯はトゥール伯、シャルトル伯、のちにシャンパーニュ伯の称号も持つ兄弟な貴族。13〜14世紀にゴシック様式の巨大な城塞を建築。 1398年最後のブロワ伯はオルレアン公ルイ伯領を売却。ルイの息子が後にフランス国王となったルイ12世(在位1498〜1515)。ルイ12世はブロワに宮廷をおいたので一気に都市となった。次のフランソワ一世はルネサンス様式の館を新築した。螺旋階段が有名なので、
99年の 写真を載せる。 フランソワ一世の騎馬姿も
6:30〜 7:15 朝食
卵焼き用の小さなフライパンがおかれていた。卵はお好みの焼き方でどうぞ、ということらしい。.
私はいつもの通り少しだけ。
今日訪問する三つの教会はどれもル・ロワール川沿いにある。ル・ロワール川はブロワを流れる大河ロワールとは違う。シャルトル近くを水源としてロワール河の北側を流れ、アンジェ近くでロワール河の支流サルト川に合流する川。
9:00 出発 曇りで 肌寒い。
10:15頃 ラヴァルダン 到着
ラヴァルダン(Lvardin)
新石器時代から人が住んでいて、ケルト時代には いくつかの民族の境であったため要塞が築かれていた。その後7世紀には異民族の侵入に備えて城が築かれた。ル・ロワール川のほとりで地形的に難攻不落の城で12世紀にはイギリス王リチャード獅子心王やヘンリー2世も攻めたが 落ちなかったそうだ。現在見られる城塞は11世紀以降のもの。
バスを降りると廃墟の城塞が見える。29ドンジョンは11世紀。ラヴァルダンはフランスのもっとも美しい村の一つ。
サン・ジュネ教会Eglise Saint-Genest http://www.art-roman.net/lavardin/lavardin.htm
11世紀半ばに領主が建て近くのサン・ジョウルジョ・デュ・ボワ修道院に寄進。12,3世紀に改築工事
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後陣 |
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後陣 まず右手の間の細い道を行って壁の彫刻を観た。非常に狭い道で、見上げるのでいい写真が撮れない。古いレリーフがはめ込まれている。
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彫刻もさることながらこの弧帯の感じもたまらない。 |
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蛇が組み紐を作っている |
西正面 鐘楼がそびえている。上部は1590年破壊されその後修復された。
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側廊
身廊の柱には聖人の絵が描かれているが
多くは15世紀以降のもの |
中に入る。
内陣 アプシスに栄光の基督 内陣のヴォールト天井には かなりはげているが、四角く区切られた中に聖人や奏楽の天使が描かれ、天国を表している。少しだけ側廊への二連アーチがみえているがその上部に洗足と受難が描かれている。
壁画 南側廊、
受難の裏側に上段 天使がヴィエール(バイオリンの祖先)を奏で天国へ人々を送りペテロが門で迎えている
下段 悪魔が地獄へ送り込んでいる。 右はフェニックスが子を養っている。
内陣左右側廊への二連アーチ上部に向い合せて31
洗足 右端、イエスがペテロの足を洗い他の弟子たちが順番を待っている
受難 左からユダの接吻、鞭打ち、十字架の道行、磔刑
側廊への二連アーチの中柱の柱頭彫刻が面白い。
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聖ベネディクトゥスと考えられている |
聖母子 非常に土俗的である |
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いずれにも大きく渦巻きが刻まれている。 渦巻きそのものは普遍的ではあるが、ケルトとの影響が考えられる。
このあたりの様子
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左側廊 右手にみえている壁画は エッサイの樹 |
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エッサイの樹 12世紀後半 |
ペテロ 下は天使の援けによって解放される場面、
上は 逆さに十字架にかけられている場面 (12世紀後半) |
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洗礼 12世紀末 |
北側の窓
もう一つの窓を撮り損ねた、残念!
11:00に教会を出る。バスでモントワールに向かう。
そのUへ
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