4日目 10月16日(水)

ブロワ滞在 ル・ロワール川流域教会巡り

ラヴァルダン




ブロワBloisと言えばお城、99年のフランス旅行の時、立ち寄って少しだけ見た。今回じっくり訪問できればよかったのだが、残念。ぶろわ7は先住民族のケルト語で 狼 の意味。
ロワール川と支流の合流点で岩山にあるので天然の要害で、9世紀初めにはブロワ伯領が形成された。ブロワ伯はトゥール伯、シャルトル伯、のちにシャンパーニュ伯の称号も持つ兄弟な貴族。13〜14世紀にゴシック様式の巨大な城塞を建築。 1398年最後のブロワ伯はオルレアン公ルイ伯領を売却。ルイの息子が後にフランス国王となったルイ12世(在位1498〜1515)。ルイ12世はブロワに宮廷をおいたので一気に都市となった。次のフランソワ一世はルネサンス様式の館を新築した。螺旋階段が有名なので、 
99年の 写真を載せる。 フランソワ一世の騎馬姿も 
 
 
 
 
 
 
 630〜 715 朝食

卵焼き用の小さなフライパンがおかれていた。卵はお好みの焼き方でどうぞ、ということらしい。.
私はいつもの通り少しだけ。

   

今日訪問する三つの教会はどれもル・ロワール川沿いにある。ル・ロワール川はブロワを流れる大河ロワールとは違う。シャルトル近くを水源としてロワール河の北側を流れ、アンジェ近くでロワール河の支流サルト川に合流する川。 

900 出発 曇りで 肌寒い。

1015頃 ラヴァルダン 到着

ラヴァルダンLvardin

新石器時代から人が住んでいて、ケルト時代には いくつかの民族の境であったため要塞が築かれていた。その後7世紀には異民族の侵入に備えて城が築かれた。ル・ロワール川のほとりで地形的に難攻不落の城で12世紀にはイギリス王リチャード獅子心王やヘンリー2世も攻めたが 落ちなかったそうだ。現在見られる城塞は11世紀以降のもの。

バスを降りると廃墟の城塞が見える。29ドンジョンは11世紀。ラヴァルダンはフランスのもっとも美しい村の一つ。

 
 
 
 
 
 教会横の通り

サン・ジュネ教会Eglise Saint-Genest  http://www.art-roman.net/lavardin/lavardin.htm
11世紀半ばに領主が建て近くのサン・ジョウルジョ・デュ・ボワ修道院に寄進。123世紀に改築工事
   
 後陣     

後陣 まず右手の間の細い道を行って壁の彫刻を観た。非常に狭い道で、見上げるのでいい写真が撮れない。古いレリーフがはめ込まれている。

 
   
   
   
 
 彫刻もさることながらこの弧帯の感じもたまらない。
 
   
   
   蛇が組み紐を作っている

西正面 鐘楼がそびえている。上部は1590年破壊されその後修復された。

   
   側廊 
身廊の柱には聖人の絵が描かれているが
多くは15世紀以降のもの

中に入る。

 
 
 
 内陣
 
 
内陣 アプシスに栄光の基督 内陣のヴォールト天井には かなりはげているが、四角く区切られた中に聖人や奏楽の天使が描かれ、天国を表している。少しだけ側廊への二連アーチがみえているがその上部に洗足と受難が描かれている。

壁画 南側廊、 
受難の裏側に上段 天使がヴィエール(バイオリンの祖先)を奏で天国へ人々を送りペテロが門で迎えている 
下段 悪魔が地獄へ送り込んでいる。 右はフェニックスが子を養っている。

 
 
内陣左右側廊への二連アーチ上部に向い合せて31 
洗足 右端、イエスがペテロの足を洗い他の弟子たちが順番を待っている
 

受難 左からユダの接吻、鞭打ち、十字架の道行、磔刑

 

側廊への二連アーチの中柱の柱頭彫刻が面白い。

   
 聖ベネディクトゥスと考えられている  聖母子 非常に土俗的である
   
   
   

いずれにも大きく渦巻きが刻まれている。 渦巻きそのものは普遍的ではあるが、ケルトとの影響が考えられる。
このあたりの様子

 
左側廊 右手にみえている壁画は エッサイの樹 

   
 エッサイの樹 12世紀後半  ペテロ 下は天使の援けによって解放される場面、 
上は 逆さに十字架にかけられている場面 (12世紀後半)
 
洗礼 12世紀末 

北側の窓

   
   
   
   
もう一つの窓を撮り損ねた、残念!

1100に教会を出る。バスでモントワールに向かう。
そのUへ