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ストラスブール駅 |
ストラスブールは見所が沢山あるが、主な所は見たので、今日は一人で列車に乗ってドイツに行く予定。
5時10分 起床
6時45分 ホテルを出る。徒歩でストラスブール駅に向かう。
涼しくて、半コートを着て丁度良い。
7時23分発の列車に乗る
Appenweir
までは20分くらい。二両だが新しくてゆったりした電車。
ストラスブールを出ると、すぐライン川を渡る。そばには、高校生か大学生くらいの男の子たちが乗っていて現地の人達かと思っていたら、ライン川を通過し始めると、みな慌ててカメラをとりだしていた。彼らも観光客だった。私も写真を撮ろうとしたが、鉄橋が邪魔で川は撮れなかった。
Apenweirでドイツの幹線に乗り換えなのだが、駅は少し離れていて、草原を越えて行く。
20人くらいの人達が歩いていくので、ついていった。
ここで7時45分発の電車で、カールスルーヘに。
8時45分発の列車でに乗ってハイデルベルグには9時23分に着いた。
ストラスブールから丁度2時間かかったことになる。
駅で2万円両替してバス停へ。バスの運転手に「トラムでいけ」と言われてトラムに乗ろうとしたが、切符売り場がわからない。
待っている人に聞くと車内で買えるというので、そのまま乗ったが売っていない。困ったな、と うろうろしているうちにビスマルク広場に着いてしまったので降りる。。無賃乗車してしまった。
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奥が博物館 |
ハウプト通りを10分くらい歩くと、プファルツ選定侯博物館があったので、入ってみた。
中庭はレストランになっていた。
建物は宮殿のようでとても豪華だが写真禁止。
ケルト人やローマ時代の家の模型、人形などで、当時の生活を見せている。
メロビング朝のバックルなどもあった。
リーメンシュナイダーの彫刻、クラナッハや、ロヒール・ファンデルウエイデンの絵、陶磁器など素晴らしいものが沢山あって、見るのに時間がかかる。
でも予定がつまっているので、ほどほどにして、出る。
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学生牢入り口の井戸 |
本道にもどり、イエズス会教会のところで、このあたりに 『学生牢』 があるはずだと思って、ガイドブックを見ていると、「学生牢をお探しですか?」と日本語で声をかけられた。
犬を連れた5,60歳くらいの男性で、よくみると日本人。
ここに住んでいらっしゃるそうで、学生牢のところまで連れて行ってくださった。
三階分くらい階段をあがったところにある。
一人部屋と二人部屋があり、ベッドと椅子がある。トイレの部屋もあった。
そこを出て聖霊教会に入る。
中はがらんとしてあまりなにもなかったが選定侯夫妻の横臥像があった。
教会の前には有名な ホテル・リッターがあった。
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聖霊教会のルプレヒト三世夫妻像 |
騎士の家(Haus
zum Ritter) |
ハイデルベルグの町は学生時代からあこがれの町でここにきたら泊まってみいたい思っていたのがこのホテル。
しかし残念ながら、今日は数時間の観光のみ。
ケーブルカーにのって城山にあがる。ネッカー川をみおろす。絵葉書どおりの眺めだ。
写真を撮って少しぶらついて、下におりる。ゆっくりお城を見る時間がないのだ。
それから、あの アルトハイデルベルグ の舞台になった ツーム・ローテン・オクセン でお昼にする。
お隣もまた有名な学生酒場のゼッペルだ。
ところがびっくりしたことには広い店内はガラガラ。一組韓国人とおぼしき家族連れがいるだけ。拍子ぬけしてしまったが、長い歴史を偲ばせる店の佇まいはとてもいい雰囲気である。
ザワークラウト、ソーセイジ、マッシュポテトとビールを注文。(10ユーロくらい)
ソーセージは焼いてあるので、油が落ちてさっぱりしておいしかった。ザワークラウトもすっぱすぎず、美味。
食後少しネッカール川沿いを歩く。時間と連れがあれば、対岸の哲学者の道を歩きたいところだ。

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ケーブルカー乗り場への道 |
カール・テオドール橋 |
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城を見上げる |
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長年の夢を果たしてタクシーで駅に戻り、1時40分発の列車に乗り2時31分シュパイヤーに着く。
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シュパイヤー大聖堂 |
タクシー(5ユーロくらい)で、ドーム(シュパイヤー大聖堂)へ。
このシュパイヤーのドーム(ドイツでは大聖堂のことをドームと言う)はドイツに三つあるカイザードーム(皇帝教会)の一つで、皇帝家の墓所があることでも有名。
今回はダラムのノルマンロマネスク、ブルゴーニュ・ロマネスクと見てきたので、よくばってもう一つ、ドイツのロマネスクも見ておきたかったのだ。
11世紀に、教会改革で有名なグレゴリウス七世という教皇がいて、ドイツのハインリッヒ四世と叙任権闘争(司教の任命権は、国王ではなく、教皇にある)というのをやって、ハインリッヒを破門した。これが、有名な(カノッサの屈辱、1077年)という事件。
この時ハインリッヒ四世はここシュパイヤーの城から、カノッサに向けて出発したのだ。そのハインリッヒ四世のお墓もここにある。
まず、外側をひとまわり。非常に暑くなってきた。
ドーム西正面の前庭には、巨大な鉢がある。この鉢には新しく司教が任命されたとき、ワインで満たされ、誰でも飲んでよかったという。
建物上部には小人ギャラリー。また高い位置に柱頭彫刻のような彫刻も何箇所かあった。
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身廊 |
この教会は1025年ごろから建てられ始めて、61年には出来上がったが、叙任権闘争のハインリッヒ四世が1082年には立て直しを始めた。
ハインリッヒが帝国の威光を示すためにもっと立派なものにしたかったからという理由もあったらしい。
この時に木造だった天井は石造の交差ボールトにされた。
ボールト頂部までの高さは33メートル。身廊の長さが、133メートル。ロマネスク教会としては最大級の大きさ。
すっきりした柱列が胸のすくような美しさで、暫しボーッと眺めていた。
クリュプタ(地下聖堂)に降りる。このクリュプタはドイツ全土で、最大でもっとも美しいものといわれている。
他のクリュプタのように灰色一色ではなく、赤白の縞模様のアーチが美しい。ここに皇帝のお墓がある。
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クリュプタの洗礼盤 |
地下聖堂(クリュプタ) 写真がぼけているが
赤白の縞のアーチが美しかった |
日本人は見かけなかったが、かなり人は入っていて、子供もいたが、さすがに神妙にして走り回ったり、大声をあげたりはしていない。
ルドルフ・フォン・ハプスブルグの墓石が入り口にある。
ザリエル朝(1024〜1125)の四人の皇帝が眠る墓があるので、下の四人はその皇帝たちではないかと思う。
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ルドルフ・フォン・ハプスブルグ
の墓石
(13世紀) |
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誰のお墓かは分からない。
20世紀にはいって整えられた |
ゆっくり教会を見てから、教会と道を隔ててすぐ横のドーム博物館に行く。(カメラ禁止)
ここもケルトやローマ時代の考古学的遺物が多く展示されている。
コンラート二世の冠が見たかったのだが、豪勢なものかとおもったら、ブリキをまげて十字架をつけただけ。宝石などはついていない。ウイーンのオットー大帝の冠のような豪華さを期待していたのに拍子抜けしてしまった。
ハインリッヒ四世の冠もブリキを曲げたようなものだが、七宝細工らしい絵が所々残っていた。
売店で本などをかって、時間は十分あると思い、駅まで歩いた。暑くて途中で矢張りタクシーにすればよかったとおもったがつかまらない。25分歩いた。
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教会前の通り、巡礼 |
たぶん旧城門 |
予定通り、5時13分発の電車に乗る。
土曜日だけは、シュパイヤーから、カールスルーヘ行きの直通列車がある。
カールスルーヘには5時52分着で、6時1分発の電車に乗るのだが、ホームを移動しなければならない。
シュパイヤーで、通しの切符が買えなかったのだが(窓口に人がいなくて、自動販売機しかなくカールスルーヘまでしか行き先の表示がなかった。)切符を買う時間がない。
無賃乗車が見つかるともの凄い罰金とはきいていたが、乗り遅れると何時にストラスブールに戻れるかわからないので、もう何倍取られようといい、と覚悟を決めてそのまま乗ってしまった。結局検札にはこなくて、またしても無賃乗車。
オッフェンブルグ(シュトラスブールからライン川を渡ってすぐの駅、ドイツの幹線が通る)でも切符が買えなくて、(6時半着で38分発)ともかく乗ってしまったら、検札にきた。
切符を買う時間がなかった、というと、どこからか、というので、一瞬まよって後ろめたい気はしたが、オッフェンブルグから、と言った。というわけは、この電車はフランスの電車で、ストラスブールとオッフェンブルグを往復するだけなので、ドイツの切符代は関係ないようだったので。
無賃乗車をとがめられることなく、正規の(といっても土曜日はとても安い)運賃だけを要求された。他にも車内で払っている人は沢山いた。
ストラスブール7時8分着。
タクシーでホテルに戻り、なんとか7時半の夕食集合に間に合った。
丁度12時間の一人旅。前もってインターネットで時間を調べておいたので、駅で無駄な待ち時間を過ごすことなく見たいところはしっかりみることができた。
夕食はホテルの近くの『メゾン・デ・ダヌール』 ハーフティンバー(木骨組)の由緒ある建物。もとは革なめし職人の家だったそうだ。
ザワークラウト(シュークルート)とソーセージ・ベーコンがでたが、ザワークラウトは酸っぱすぎで、ローテンオクセンのほうがずっとおいしかった。他には、野菜スープ、たまねぎのタルト、プラムのブランデーシャーベット
10時20分ごろ部屋にもどり入浴。いつのまにか寝てしまった。大満足の一日であった。
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