4時50分 起床
8時10分頃 出発
8時35分〜40分 国境
ドライバーさんだけ書類チェックに行き、我々はノーチェック。バスで待っているだけ。(スイスはEUに入っていないので本来パスポートチェックが必要)
ルガノ湖を横切り北上。この湖も氷河湖で細長い。
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国境 スイスのマークが見える |
ルガノ湖 |
サン・ニコラオトンネルをぬけて少しずつ高度を上げていく。雲の中を走る。ベリンツィオーナ通過。左にティツィアーノ川を見る。ビアスカでガイドのファウストさんが乗ってくる。もう一人のガイドのドゥアルトさんは自分の車で。美術ガイドはイタリア語しかできないので、イタリア語を英語に翻訳する人も必要、というわけ。その英語を添乗員が日本語に訳す。このあたりは2,300年前まで コモの司教区に属していたそうだ。ラベンティン谷を上って行く。
9時40分 ジョルニコ着。標高391m
1200年前に開通したサン・ゴッダルト峠ルート沿いの村で、ローマへ向かう旅人達が通ったところ。バス降りるともう向こうに目指す教会が見える。
14年前にスイスに来た時ロマンモティエの教会で、スイスのゾディヤック(シリーズで 主にフランスのロマネスク教会について 写真の豊富な解説書が出ている)を手にいれた。 その本にこの教会の写真が出ていて、行きたいと思ったがその時はかなわなかった。私にとっては ここに来ることも積年の望みだったのだ。教会の姿がいい。
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サン・ニコラオ教会 |
駐車場から砂利を敷き詰めた道(整備されているが歩きにくい)を行く。巡礼が宿代代わりに絵を描いた家、領主(スタンザ家)の紋章だらけの家、ワイン蔵などを見ながら歩く。
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壁にワイン作りの様子を描いた絵 |
これは下写真の家のお隣 |
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紋章だらけの家 領主スタンザ家の屋敷だった |
コモを出て一時間半ほどだが、まるきり雰囲気が違う。赤い屋根の明るい街並みから、灰色のどっしりした家々。でもヨーロッパの古い田舎の趣が なかなかいい。
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石橋 |
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右側が目指す教会 |
心配になるほど低い位置に家がある |
石橋を渡る。古そうだが200年くらい前のものだという。橋はよく壊れるのでそれほど長くはもたないそうだ。
橋を二度渡るがこれは中の島を通ったため。オリーブ畑の横を通って教会へ
サン・ニコラオ教会に 9時57分到着 12世紀のものとされている教会だ。
サン・ニコラはノヴァレーザでも出てきたが、船乗りの守護聖人、しかし旅人全体の守護聖人でもあるので、このような街道沿いの教会でも祀られる。
教会は大きい石と石のあいだに細い石を挟んでいる。
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南扉口 アーチ、タンパン部分とも 全く彫刻がなく がっちりした作りが目をひく
しかし その下には 面白い彫刻 |
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ロンバルディア帯の付け根にある 顔 |
南扉口
両側に髭の老人の彫刻。
右には柱の隅を切るように彫られた天使、反対側はサル?
上のロンバルディア帯のところにも人の顔。
ついで入り口のある西正面に回る。
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西正面 ここも平石を貼り、間に細い石を挟み込んで縞、を作っている。
アーチもしっかり太くて武骨というか質実剛健な雰囲気
入り口奥にうっすらクリプトのアーチが見える |
入り口下にはライオン。普通は柱を支えていたりするがここでは柱を支えていなくて狛犬みたいに置かれている。少し離れた壁の裾には 牛みたいなひずめのある動物が半分姿を現している。
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左は 牛? ライオン、 ウサギ 磨滅した 石の感じがよかった |
左写真のライオンを横から |
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戸口右下のライオン |
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バシリスク、 人間 鳥、(右柱上) |
入り口右上には バシリスク(ドラゴン)その上に人間、その上に鳥。
中に入る。縦方向の全景を撮りそこなったが、祭壇部分が非常に高く、その下にクリプト。祭壇部分が中二階、クリプトは半地下、といえる。(今回の旅ではこのタイプが多い)ここも袖廊はない。
壁画は 祭壇のものは13世紀、中央下(窓のすぐ上)に面白い顔。顔が二つあるようで三つ。三位一体をあらわす図像として、14世紀ごろアルプスの北で流行った。
正面左は聖ニコラスが 子供が三人殺されて樽につめられているのを 生き返らせた図。南側の聖母子は14世紀で新しい。
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中央の窓の左、 聖ニコラオが 三人の子供を助けているところ |
中央の窓の上に
二つの顔を重ね合わせて三つにしている図 |
左手、鐘楼への入り口は少し馬蹄形になっている。壁は大きい石と小さい石を組み合わせて作られている。クリプトは三廊式になっている。 柱が林立しているが、その柱頭彫刻が 動物ずくし。動物でないものもいくつかある。
写真が多いので、 次のページに
そのUに続く
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