4時起床 雨が降っていて寒い。
7時過ぎ 朝食
かなり多くの観光客がいてビュッフェの列が長かった。
パンケーキがあったので とってみた。
7時40分 荷物出し
廊下にステンドグラスまがいの 絵がかかっていた。
何かこの地の伝説に由来するのかもしれない。
これから行く ニダの 砂丘には ネリンガ 伝説というのがある。
嵐がつづいて漁に出られない状態が続いたとき ネリンガという少女がエプロンに砂を入れて運んで 砂州を作った
そのおかげで穏やかな内海で漁をすることができた、というお話。
でもこの絵はそれらしくない。
なお 砂州の出来方の科学的説明によると
氷河期の終わりに後退する氷河がモレーン(氷河によって削りとられた 磐屑や 土砂が 土手のように堆積したもの)を残し、後に島々となって海上に現れた。その島々の間を海岸から運ばれた砂が埋めていって出来た、ということだ。 今から約 5000年前のことだそうだ。
8時30分 ホテル出発
バスだとさほど時間はかからないのだが、街中と違ってあまりにも殺風景なので驚いてしまった。造船の町なのだ。
8時50分発の フェリーに乗る予定。本土と砂州で囲まれた内海であるクルシュ海を渡って対岸(砂州)のスミルティネに行く。
クルシュ海、クルシュ砂州などはクルーシ人の名に由来する。フェリーに乗っている時間は5,6分。人間だけ乗るときは無料だ。
このほかに歩行者、自転車専用の船もある。また病気など緊急の場合は夜でも船はだしてもらえるそうだ。海は工事現場のよう。天然ガスをロシアが値上げしたのでウクライナのエネルギー資源の基地にしようという目的で工事をしているのだそうだ。
9時にフェリーから出て10分くらい走ったところで一時停車。入市税(観光税)というのを払うのだそうだ。松の人工林の間を走る。2,300年前は木がなかったそうですべて植林によるもの。
砂州の長さは98q、そのうち北の52qがリトアニアで西はロシア領。不思議な気がするがリトアニアとポーランドの間にロシアの飛び地があるのだ。砂州の幅は狭いところで400m(これは ロシア側)広いところで 3800m(ニダの北、ニダはロシアとの国境に近い町)。
林が切れると海がチラリと見える。
15分くらい走ったところで木々が灰色に立ち枯れている地域になった。海鵜の生息地だ。
酸性の糞のために木が枯れるのだ。展望台があるから、と停車。ギャーギャー鳴き声がうるさく臭いも、、。 どなたかがお洋服に糞を落とされたとあわてて拭いたり、、 そうそうにバスに退散。鵜は一羽当たり一日400グラムの魚を食べ、その際水中30メートルまでもダイブする。2月にやってきて8月には去るそうだ。
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このような 林の中の道を通ってきた |
森にはキツネやイノシシはいるがモグラや狼はいないそうだ。
10時10分ごろ ニダの町の駐車場に着く。(トイレのあと)森の中の少し坂になった道を行く。ガイドブックにみたような 木製の吹き流し風飾りをつけた家が目について急いで写真を撮ったが、あわてなくてもこれらはこのあとこの町(村?)の随所で見られた。
トーマス・マン博物館
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屋ねの上の飾りが 龍 |
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海側 |
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家具などは実際に使われたものではなく 写真などから想定しておかれている。手紙や写真の展示があった。
窓辺に立って、こういう景色を眺めながら想を練ったのかと少し感慨深かった。高校から大学にかけてマンの小説はよく読んだものだったから。 ただしここで書かれたという『ヨーゼフとその兄弟たち』は読んでいない。
15分ほど見学して後 浜辺におりて海沿いの道を歩く(10時45分から)
今はきれいに舗装されているが、マンの住んでいたころは家のすぐ下まで砂浜だった。(写真があった)
曇りがちで時折小雨もぱらついて 北国らしい寂び寂びとした光景が旅情を感じさせる。
吹き流しのような木製の飾りは漁船につけられるもの(現在のはもちろん観光用だと思う)でこのように 白と黒は ニダの町 など色で所属する町がわかるようになっているのだそうだ。家の屋根についているのは護符。家の窓は 青と白で塗られているが、海、空と雲、砂を表すとか 青を蚊が嫌うとか 説はいろいろである。
これら昔の漁師の家はきれいに改装改築されて夏の間サマーハウスとして貸し出しているという。この地を出て行ったドイツ人やその子孫たちが多く夏を過ごしにやってくるそうだ。夏の三か月で一年分をかせぐのだ。この時期は ちょうど ライラックの作季節で どの家にもでも満開。またハマナスも咲いていて誰からともなく「知床旅情」を口ずさみだした。
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この家(たしかホテル)は珍しく 青と白に塗られていない。屋根の下のレースのような飾りが美しい
お天気が悪くて色がさえないが ライラックが 満開 |
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左手前は 燻製小屋 |
垣根に ハマナス |
そのUに 続きます
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