8日目

11月9日(月)

ラヴェンナ

サンタポリナーレ・イン・クラッセ


今日は大好きな町ラヴェンナへ再び行く。
モデナにご一緒したSさんは
添乗員さんが連れていって下さる日にはサン・マリノに他の方たちといらしたので、
今日ラヴェンナに一緒に行きたい、とおっしゃったのだ。 
私は自分の見たいものがはっきりしていて、見たいものには時間をかけるがそうでないものはさっと見るだけ。
あるいは素通りだが それでもいいとおっしゃってくださった。
個人で行くとマイペースでいられるが、緊張感がある。
しかし誰かと一緒だと安心感がある。特にSさんは性格がおおらかでいらして頼もしい。
いつもの張りつめた顔とはちがって のんびりした顔つきで歩いていたと思う。
この町の登場人物について少し歴史を振り返ると

西ゴートのアラリック 410年ローマを荒らす
テオドシウス帝379395年在位)  補佐役が将軍スティリコ
ホノリウス帝 (395423年)テオドシウス帝の息子。西ローマ皇帝、ガッラの義兄
ガッラ・プラキディア (390年前後〜450年)テオドシウス帝と後妻の娘でスティリコのもとで育つ。
アラリックの弟アタウルフとナルボンヌで結婚(仲は良かったらしい。 しかし子供は 早世。)
アタウルフ没後、415年 ローマに戻りコンスタンティウス将軍と結婚。
娘ホノリア 息子 ヴァレンティニアヌス(ヴァレンティニアヌス三世として6歳で即位)
最後の25年間 実質上政権は彼女が握り 晩年は都をローマに移しローマで亡くなっている。
遺骸はラヴェンナに運ばれ石棺にいれられていたが、今はない。

テオドリック 東ゴート王(493〜526年)ラヴェンナを首都とする。
東ローマ皇帝ユスティニアヌス(483頃〜565年)

早朝から スマホでグーグルマップを開き、クラッセの行き方を検討。クラッセは ラヴェンナの南約5q。
このホテル、Wi-Fi無料だが、しょっちゅう切れてその都度パスワードを入れなおすので厄介。
クラッセにはラヴェンナからバスに乗り替えて行くよりも列車でそのまま、クラッセまで行った方がよさそう。
料金は同じ7.1
 

Bologna 07:54    09:17 Ravennna Classe09:39

朝食後、二人で駅へ。忘れず切符にガチャンをして乗車。おしゃべりしているうちにラヴェンナに到着。
クラッセへはこのまま乗っていていいかと駅員に聞くとOK. しかし暫くして「乗りかえろ」という。
そうして列車が出発するまで30分くらい待つ様子。
それで方針変更。バスで行くことにして、駅前広場へ。一昨日 乗り場は確認してある。広場の向こう側。
十数年前と変わっていない。一応並んでいる大学生くらいの女の子に確認。
バスのチケットを買っていないことに気付く。バス内でも買える(2€)がタバッキで買うと1.3€。
タバッキに行こうとしたときにバスがきたので、あきらめる。
しかしバスは駅側に数分停まっていて0931発が0935分発。
15分くらい走って、クラッセ。停留所の位置が記憶とは違うような、、、。ともかく教会の塔は見えている。 
問題は入口、前を行く数人の後を付いていく。行ったのは裏側で彼らの目的はそこのお手洗い。
私も使って、ぐるっと回って行く。 
兎も角以前は一面松林と原っぱだったのに、教会の周りは金網をめぐらせているし、ホテルもできている。

 
 サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会後陣
 
 

サンタ・ポリナーレ・イン・クラッセBasilica di S.Apoillinare in Classe
6世紀初めから建てられ549年マクシミアヌス司教により献堂、お金をだしたのは銀行家ユリアヌス。 
鐘楼は9世紀以降のものと推定 (11世紀との説もある。 38m

聖堂 奥行55m、 幅30m すっきりとした空間が広がっている。

 
 アプシスのmosaicは創建当時 549年頃のもの。
オランスの姿で立つのは聖アポリナリス。聖者の頭上には巨大な十字架のメダイヨン。
十字架の中心にはキリストの顔、三匹の羊は弟子のペテロ、ヨハネ、ヤコボ、をあらわしているそうだ。
 
 最上段には キリストをはさんで 4福音書記者のシンボル、ヨハネ、マタイ、マルコ、ルカ、
その下段、12匹の羊は12使徒を表している。その下は上左右に旧約の預言者モーゼとエリア、
星空に浮かぶ十字架は キリストの変容を表している。
 
 
 
 
   
   左上にT(テオドリクス)

モザイクをみるためにアプシスへと近づきながら、壁際に置かれている石棺をみる。
全てを確認してはいないが、どれも5世紀末から6世紀のもの。

 
 司教テオドロスの石棺 6世紀  クリスモンを挟んで孔雀
孔雀は肉が腐らない、羽が毎年抜け替わることなどから不朽性、永遠の生命の象徴とされている
初期キリスト教時代からビザンティン時代にかけて、盛んに用いられた。
 
 パウロに新しき律法を授けるキリスト 6世紀
 
 生命の水を壺から飲んでいる孔雀、下にもあるように左右相称形に描かれることが多い
 
 十字架の根元から左右に茎、生命樹をあらわしているのだろうか
   
棺とふたは別別のものを合わせていると思われる。
これらの鳥は冠がないから、鳩?多分生命の樹としての十字架を表しているのだと思う              
  
   
   十字架の下、左右に流れているのは何か
   
 
   
正面左手にキボリウムがある。(9世紀)ロンゴバルド色にあふれていて嬉しい限り。
 
 
 
 上写真の右側から見ると
 
  
 
 受胎告知

床の一部にモザイクも見られる。

 
 床モザイク 窓ガラスが映りこんでいる。

1050分頃 教会を出て shopへ 絵葉書を買って外のバールでバスチケットを買う。
ここは前に来たときは 小さなバールだったのが今はとても立派なお店になっている。

バスチケットは
60分以内なら使用可能、この時間内に見学をすませるのはちょっと厳しい。
ついでにバスの時間も教えてもらう。
平日のこの時間帯20分間隔くらいでバスがあるようだ。(休日は本数が少ないので 要注意!!)

 
 教会横、遠くに見える牛は 本物ではない
1116バスでラヴェンナに戻る。駅前でおりないで、次の目的地サンタポリナーレ・ヌオーヴォ の近くでおりる。
そのUへ