ガッラ・プラキディア廟 Mausoleo di
Galla Placidia (440年頃建造)
現存しないサンタ・クローチャ聖堂付属の葬礼用礼拝堂として建てられたもの。
やはり入場者が少なくゆっくり見ることができた。
ここは狭くて窓も小さいので明かりはついているがかなり暗い。
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入り口 |
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入り口方向から 聖ラウレンティウス(ウィンケンティウスとも言われている)
上に ペテロとパウロ |
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振り返って入口方向を見る 「羊飼いとしてのキリスト」 |
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泉から水を飲む鹿 (生命の泉) |
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ドーム天井 |
ドーム天井はここも キリスト再臨を表す、空に十字架。 周りに四福音書記者のシンボル。振り返って入口を見ると上には 「羊飼いとしてのキリスト」 写実的な風景。
通路のトンネルヴォールトの 図案、 アーチの模様も美しい。いくつか細部を拡大。金色のテッセラが 随所に嵌め込まれていて輝かしい。
右下、 窓には ガラスではなく当時はアラバスターの薄板をいれて明かりをとっていた。 どの本もアラバスターとなっているが、『イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア』新潮社 とんぼの本、だけは瑪瑙の板、とある)
柳宗玄は 著作線 『初期ヨーロッパ美術』において 色彩の新しい意味について 述べている。少し長いが引用させていただきます。(277~278ページ)
キリスト教美術は、自然主義から脱却するとともに、色彩象徴を復活させている。美術の目的が 超自然の世界ないし霊的価値の表現であるとすれば、当然反自然主義的手段をとらざるをえないことになる。、、、中略、、モザイックが登場したのである。それは、何よりもまず、その強い色彩効果のゆえである。色彩というよりは光というべきであろう。従来の壁画のくすんだ色彩が、主として色ガラス(時には石その他)の断片を用いはじめたために輝きをおび、かつ色あせることもなく、常にあざやかな色彩を保ち続ける。この新しい素材(古代末期にすでに現れていたが)こそ、キリスト教の勝利を華やかに謳うのに最もふさわしいものであった。
四世紀から五世紀にかけてのモザイックのいくつかの作例では、空間は完全に抽象化されてはいない。しかし、他方、それらと並行して、観念化された空間が出現する。その第一は金地である。これは 太陽の光の色であり、栄光の聖なる色であり、象徴色の筆頭であると同時に、またその強烈な視覚効果によって、末永くもちいられることになる。
第二は青地である。純粋な青は、神の支配する霊的宇宙の色彩であり、しばしばそれは、散り映えられた星によって さらに華麗なものとなる。あるいは、 生命の樹のたぐいがこれを塡めることもある。
ラヴェンナのガㇽラ・プラチーディア廟堂のアーチの一つは、スワスティカに方形文を配した連続文で飾られているが、色彩~みれば、これは光をプリズム分析で多元化したかのような美しさを示している。一般に五世紀から六世紀にかけてのモザイックは、十九世紀の印象派のそれにもまして光の芸術というべく、そしてまさにその光ないし輝く色彩によってこそ、超自然の栄光を現実化しえたというべきであろう。
石棺がおかれている。
ガッラ・プラキディア(中に遺体ははいっていない)コンスタンゾ三世(三匹の羊)、ヴァレンティヌス三世(羊と十字架)
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ガッラ・プラキディアの石棺 |
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コンスタンゾ三世 |
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ヴァレンティヌス三世 |
こじんまりとして 死者をしのぶのにはいい空間。
15時頃ここを出る。インフォーメーションのところに記念のお土産物が売られていた。
そこで 鳩が水を飲んでいる図柄のモザイクを買った。教科書大のが大きさとしていいかと思って、みせてもらったら、ズシリと重い。150€、モザイク面が 大き目の絵葉書大のは 100€、 やはり重いがまあこれなら、と買う。
その時は手に入れた嬉しさによく見なかったが、家に帰って見るとモザイクの一片一片が大きい。つまり目が粗いのです。がんばって もう一回り大きいのにしておけば、と後悔しきり。
今日は 最終日なので、 お土産を買いたい。ラヴェンナにもメルカドがあるはずなので、そこへ行く。ところが建物が修復中とかで閉鎖。 仕方がないので、共和国広場をみて駅に向かう。
時間があるのならアリウス派洗礼堂もみたいとおもったが、通り過ぎてしまった。 お連れは戻りましょうか? とおっしゃったが、もう足がいうことをきいてくれない。 途中の石のベンチでしばし休憩。イタリアの秋景色ももう見納め
エヴァンジェリスト教会の横をとおるのだが 道を渡るのも面倒。そのまま駅へ。前の電車は出たあとなので、一時間近く待ってボローニャに戻る。
電車で座っていたので、少し気力回復。そこで また二人で スーパーにいって、チーズなどを買いこんだ。
「今日は 最終日なのでみんあでお食事にいきませんか」 と朝、添乗員さんから声がかかっていた。
希望者は19時ロビー集合。7,8人あつまって徒歩でレストランへ
個人行動がほとんどだったので、朝食以外に顔を合わせる機会がなかったが、 ここで またこれまでお話ししなかった方ともお話しすることができた。 多くは個人旅行になれていらっしゃる方。イタリア語がおできになる方もわりにいらした。
イタリアはしょっちゅう来ているという方にタクシーが遅刻して困ったという話をすると「イタリアのいいところはアバウトなところなのよ」 とおっしゃる。イタリアはそのくらいゆったりかまえていなければいけないところらしい。
最終日なので、 飲物一杯は会社持ち、お料理はサラダ、ピザ、パスタ、生ハム カツレツなどいろいろとってシェアして一人当たり20€。私はデザートもたのんで プラス5€
とても美味しかった。大満足で21時頃お店を出てゆっくり歩いてホテルへ。
20860歩 疲れたわけだ。
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