4日目  

3月22日  ルクソール〜エスナ

 

ルクソール西岸観光
 ルクソール橋から見た日の出



船に乗っているのだから、船が対岸に着けばすむ筈なのに、バスで行った。
5時  ロビー集合、
5時30分  バスで出発。
 ちょうど6時頃ルクソール橋で、渋滞で、バスが止まったときに日の出。
対岸は麦畑や野菜畑で、運河がナイル川に平行して通っている。
ロバに二人乗りしているのを見かけた。ロバは乗り物、荷物運びの手段として使われている。
道はツーリストポリスが警戒していて、所どころ銃を持った人がいた。

6時25分 メムノンの巨像 で、写真ストップ。
メムノンとはトロイ戦争で亡くなったエチオピアの武将で、この像は、BC27年の地震で、亀裂が入り、キーンという音がするようになった。それがメムノンの母を呼ぶ声のようだ、ということからつけられた名だが、199年ローマ皇帝が修復したために、音はしなくなったそうだ。


 メムノンの巨像      

   電気自動車(白い屋根だけ見えている)
        を待っている                   

6時45分
王家の谷へ
非常に混んでいる。チケット売り場でかなり待った。(ガイドが買いに行く)
そこから入ってもすぐそこで、3両くらい連結した電気自動車を待って、それに4,5分乗って王家の谷へ行く。
    

 

まず ここで、トイレに行った。
プレハブ式。 エジプトは砂漠なので、お手洗いが気になったが、観光地なので、一応ある。
綺麗とはいいがたいが、入れない、というほどではない。
ここではお水は出なかった。ティシュペーパー、ウエットティッシュ、除菌ティッシュ、必携。
こういうところでもお金取り係りはいる。
トイレチップは0.5ポンド(約9円)細かいのは大抵ないので、1ポンド出すがおつりは出ない。ほしいとも思わない。
何故かというと、お金が汚いから。
エジプトで一番イヤだと思ったことは、このお金の汚さ、エジプトのお金はどこをどう回ってきたのやら、ヨレヨレのボロボロ。なるべくさわりたくないのだ。(子供の頃よく、お金はバイキンだらけ、といわれたのを思い出した)

そのあと、ヴィデオ禁止なので、預かり所に預けて、ほんの少し歩いて、ツタンカーメンの墓へ、
他は混んでいるが、ここは、さらに別料金を取るので、あまり、並ばなくてもすぐに入れた。
入口で、カメラも預ける。
階段をおりていくと墓室。意外に狭い。
見学場所より、下の方に石棺があり、ガラス越しにマスクが見える。
左の壁には聖なるヒヒの絵。
正面は口開けの儀式の絵などが描かれているが、人並みにおされて、ゆっくりは見られなかった。

ツタンカーメンの墓を出て、しばらく行列をつくって、ラムセス九世の墓に入る。ツタンカーメンのより断然素晴らしい。入口をはいって通路の両側には壁画、中は天井までも絵で飾られている。カメラ禁止がとても残念。
チケットは三つの墓を見られるものだったが、時間がないので、ここを出て、すぐバスに乗る。
 
9時10分  ハトシェプスト女王葬祭殿
ここでも手前、数百メートルのところで、バスをおりて、電気自動車に乗り換える。
ここは以前、銃撃事件が起きた所。それで、観光客以外は近づけないように、乗り換えさせるのだ。

ここの第二テラスには、プント(現在のソマリランドあたり)との交易の壁画があるというので、私はそこを見に行ったが、縄がはってあって、少し離れた所からしか見られない。
それに壁画自体も薄くてあまり」よく見えなかった。
ヴィデオもハッキリとは撮れていない。
はじの方は番人がここを撮れ、あがっていい、と縄をくぐらせてくれたので、そこは写真が撮れた。
しかし、ちゃんと手は出す。
そばまで行かせてくれたので、2ドル渡したらおお喜びで、プントのところも写真をもっと撮れ、と合図するが、もう時間がない。  

ハトシェプスト女王葬祭殿と二段目のテラス左側の壁画


またバスに乗って、貴族の墓へ、ここまでは観光客はあまり来ないのか、我々以外は数人だけ。
ラモーゼの墓に入る。
王家の墓よりも広くて、列柱室もある。この墓は泣き女の壁画が有名。
写真禁止だが、我われのグループだけになったところで、写真許可。
他の人達が来る前にいそいで、写真を撮れ、とガイドが言う。(エジプトはワイロの国)
ここのレリーフは実に素晴らしい。夢中になってヴィデオをまわした。この貴婦人の美しさ。もう声も出ない。
それにしても、これが紀元前14世紀のものとは信じられない。昨日のカルナック祭神殿も、、今から3500年くらい前のものだ。そのころの日本は縄文式時代、竪穴住居の時代だ。
私の好きなロマネスクはせいぜい、900年くらい前のもの、三千何百年も前にこれほど完成度の高い作品があったとは。宗旨変えしようか、と思うほどの素晴らしさだ。

左側の壁のレリーフ。葬儀に向かう貴族夫妻。浅浮き彫りなので写真でははっきりしないが、実物はとても繊細で息をのむほどの美しさだった。

正面の壁の壁画

葬列。あの世で使う家具を運んでいる。                      泣き女                


でもゆっくりはしていられない、11時までにルクソールに戻らなければいけない。

船は先に出港している(エスナ、というところで、水門を通る順番待ちがあるので)から、バスで、エスナまで行くのだが、危険なので、単独で行くことはできない。ほかの車と車列を組んで警備の先導車のあとを行くのだ。
ルクソールの観光時間が少なかったのが非常に残念。
でも夏は暑いので、45分しか観光できない、とガイドは言っていた。

エスナの船着場は、砂だらけで着く前はバスの中でさえ、口の中が砂でザラザラした。
観光時間が短いのは面白くないが、体が快でないのは、イヤなので、部屋に入れて、手を洗ったりうがいができるのはうれしい。

所々にこういう検問所がある

12時45分 
 昼食 チョイスメニュー
*サラダニシソワーズ * トマトスパゲッティ、仔牛のカツレツ *いちごムース
それにビールとエスプレッソを頼んだ。この船のお食事は美味しい。

2時30分
  食後、船のショップで、添乗員さんに手伝ってもらいながら(値段交渉を)買い物。
カルトゥーシュ、といって、長方形のかどを落として、丸くした板状のものに名前を彫ったものがあるのだが、それに自分の名前をヒエログリフで彫ってもらえる。これは買いたいと思っていたものだ。大きさ、彫る字数によってお値段が違う。
買ったのは、小さい金(185ドル)のものと、銀(20ドル)のもの、、それにTシャツにも刺繍してもらった(20ドル)。
明日夜には出来るそうだ。

部屋に戻って、顔を洗ったところで、停電。
ところで、この船の窓には、分厚い遮光カーテンが引いてある。観光から戻ると、ハウスクリ−ニングのあと、カーテンがひいてあって、部屋は真っ暗。
そのわけは?となりにも船、何隻もの船が船腹を並べているので、カーテンをあけても停泊中は隣の船しか見えないし、部屋のなかをのぞかれてしまうのだ。
今は、イースター休暇で、ヨーロッパからと思われる観光客が非常に多く、この船も満室のようだが、停泊中のクルーズ船の数も多い。
真っ暗だと何もできない。30分くらい停電のあと、お風呂にはいったり、ハガキをかいたり、本を読んだりして過ごした。
8時  夕食、
9時15分  部屋に戻る。

エスナの水門を抜けるところをなんとか見たい、と思う。
船も動き出した。一番上のデッキに行ってみる。でも一向に水門に入りそうにない。
部屋に戻って、外を眺めていたが、睡魔に負けてしまった。
翌朝、見ていた方にお聞きしたら、1時頃、水門を通ったそうだ。