6日目

4月15日

ヤズド〜テヘラン


4時40分  起床
6時  朝食
6時40分  集合 バスで空港に向かう。このホテルは空港までバスで5分の距離にある。
 空港敷地に入るのにゲートがあった。中は庭園のように木々や花が植えられて綺麗だった。
 空港で少し時間があったので、お菓子やポシェットなどを買った。
ここの空港では入念なボディチェックをされた。ブザーが鳴るとかならないとかではなく、全員。他では両脇をサッとなでおろす程度だが、ここでは広げた手のひらを掴まんばかりに、グイと押し付けながら、少しずつ下に下げていくのだ。 
7時20分  離陸 

かすかに白く見えるのがダマヴァント山

空から見ると砂漠の中に点々と緑の畑。こういう土地でも努力して耕作していることがよく分かった。
また、テヘラン近くでは、この国の最高峰である、ダマヴァント山(5671m)が見えた。
私の席の反対側だったので、同じツアーの方にカメラを渡して撮っていただいた写真。
 テヘラン到着。ここはポーターがいない。各自大きいスーツケースを引いて4,5分バスのところまでて歩かなければいけない。 
9時15分 バスでサダーバード宮殿に向かうが 途中の国営スーパーが開いていたのでまず、そこに寄ることになった。
かなり大きなスーパーで、 私はビスタチオとレーズン、紅茶などを買った。ここは、ドルは使えない。現地通貨のみ。

スーパーの壁の絵
ラザニャン元大統領
ホメイニ師
テヘラン北部の高級住宅地
すずかけの並木道
時間を決めて水を流すようにしている

サダーバード宮殿はテヘラン北部にある。
北部には、アルボルズ山脈の雪を被った山並みが見える。富士山より高いとかで、6月までスキーができる。山の麓は高級住宅地だそうで洒落たマンションが目につく、サウナ、ジャグジープール付きのもあるそうで、家賃は月1000ドルから2000ドル、南部は下町で70平米くらいで、月200〜350ドルくらいだそうだ。
アリーさんは北部に住んでいる。道の両側はすずかけの並木道で涼しげだ。
イランに来る前に『運動靴と赤い金魚』という映画のDVDを借りて観たが、それに出てくる高級住宅街はこのあたりのようだ。
サダーバード宮殿の前に行くと兵隊が、帰れ、、という合図。アリーさんが電話をかけて調べたところ、現在開かれているイスラム教会議の出席者(他のイスラム諸国政府の高官)がホテルではなく、こちらに泊まりたいと昨晩言い出したとかで、観光客は入れないことになったそうだ。
 そこで、仕方がないので、街中に引き返し、代替として、ゴレスターン宮殿に行く。
こちらは19世紀、ガージャール朝の宮殿。 サダーバード宮殿は20世紀のパファレビー王の宮殿。
私は新しいものにたいして興味がないので、どちらでもよかったが、サダーバードを楽しみにしていらした方はがっかりなさったことだろう。しかしツアーの方たちは、皆さんわきまえた方たちばかりで、不満の声をもらすような方はいらっしゃらなかった。
このことからもわかるように、今回も皆さんとても気持ちのよいかたばかりで、楽しい旅ができた。
私は宮殿に入れなかったことが事前にわからなくて北部まで行ったために映画にでてくる住宅地も見られたのでかえってラッキーだと思ったくらいだ。 
どちらかというとゴレスターン宮殿の方が開いていないことが多いのだそうだ。

ゴレスターン宮殿正面 鏡の間 入り口

まず、メインの鏡細工の間のある宮殿へ、、ともかく華麗だ。大理石の玉座もみごと。玉座は庭の方に向いて置かれている。

鏡の間 大理石で出来た玉座

床のタイルも素敵だった

それから、別の建物でダイアモンドの間がある、博物館になっているところへ行った。 ナポレオンから贈られたティーセットなどもあった。
 ゴレスターン宮殿はお庭も綺麗だ。
昼食 フェルドゥシーホテルのレストランで。
ここのビュッフェはテヘラン一、ということはイラン一、美味しいとのこと。
メニューそのものはこれまでのとあまり変わりはないが、やはりお味はよかった。
スープも、これまでのはブイヨンを使っていないのではないかと思うようなのが殆どだったが、ここのはちゃんとブイヨンをつかってあるようで美味しい。お部屋も食器も高級感があって、いい気分。


午後は、いよいよ宝石博物館。2時からなので、少し前に銀行(銀行の地下の金庫室にある)の前に行く。
 もう待っている人達がいる。
この地下は非常に厳重な警戒体制で、パスポートとお財布以外は持ち込めないのですべてバスに置いていく。
入ってみるとまさに金庫で扉がスチールの非常に分厚いもの。
 宝石はガラスケースにはいっているがその外側10センチくらいのところに手すりがあり、そこにふれただけで警報が鳴り、注意のアナウンスがある。ガラスにふれると、即、鉄の扉が落ちることになり、挟まると危険なので絶対にガラスにさわってはいけない。
 ここで有名のは『光の海』と言われるダイアモンド。182カラット。大きさとしては世界にもっとおおきなものがあるが、ピンクダイアモンドとしては最高のものだという。でもイスタンブールのトプカピのダイアモンドのほうが飾り方、光らせ方がうまく、もっと燦然と輝いていたと思う。
それにしても、王冠やネックレス、ブローチなどのアクセサリー、玉、水タバコの道具、、はては地球儀まですべて宝石でうずめつくされているのだから凄い。。 カーテンの房まで、芥子粒真珠の束ででできているのだ。
加工されていない、ルビー・ダイア・エメラルドなども、まるで、碁石か何かのようにお皿にのせられて、展示されている。もう熱に浮かされたようにあちこちの宝飾品に目をおよがせる。

必死に覗き込んでいたせいか、出たときはとても疲れた。
これで、観光は終わりだが、ホテルの近くの絨毯博物館にも行くことになった。(サダーバードが見られなかったことのお詫びだそうだ)
公園の奥に建物がある。この博物館もそうだが、最後の王妃となったファラ王妃が収集に力をいれて、できた博物館である。ちょっとゲテモノっぽいが、世界の木、と名付けられた、絨毯があり、それには各国の昔の元首、と家が織り出されている。ワシントン、リンカーンとか、日本の天皇と家もあったが、どこかほかの国の人みたいで、おかしかった。

天使と星座

世界の木  アメリカの大統領 これは分かる

これが日本の天皇で、下が日本の家だそうだ。変だ。

観光が終わってから、公園を抜けてホテルに向かう。
 まだ四時半前。時間は早いし、殆ど汗をかいていないので、夕食前にシャワーを浴びる必要がない。そばを歩いていたIさんにガラス博物館に行きましょう、と声をかけた。行きたいとおっしゃるのでアリーさんにタクシーを頼んでもらおうと思って、聞いてみると、ガラス製品なら、明日いくことになっている考古学博物館にもいいものがありますよ、といわれてやめにしたが、翌日の考古博物館にはガラスは少ししかなかったので行けばよかったと残念な思いである。
ホテルは初日と同じ ラーレ国際ホテル、きょうは13組ものツアーがあるとか.。日本人のツアーも三組でホテルは満室。添乗員さんはシャワー付きのお部屋を確保するのが大変だったそうだ。そのせいか今度は三階で眺めが良くない。
夕食はこれまたお詫びのしるし、と 中華料理屋に連れていってくださった。ホテルのお食事よりずっとお値段がはるそうだ。
味は普通、ただ、ビュッフェではないので座っていて、サービスしてもらえるのがありがたかった。