6日目

8月17日  

アラン島へ


   雨、曇ったり晴れたり
今日は船でアラン島へ渡る日だ。
楽しみにしていたのに朝から雨,風ともに強くて、果たして船が出るのかどうか心配になる。

9時  バスでホテルを出発。
雨がかなり強く、晴れていれば見えるはずのバレンも見えない。 
9時40分くらいから、晴れてくる。風は強くて、少し寒い(私はブラウス、カーディガンにウインドブレーカー)
K夫人に酔い止めをわけていただいて、飲んでおく。

10時20分 ロサビールから船で出発。 湾の中を進んでいる間は揺れもさほどではなく甲板で、写真を撮っていたが、少し沖に出ると非常に揺れてきたので船室にはいって腰掛ける。
お薬のおかげで、あまり酔うことはなかった。

船から、本土側を見る

カラハ


11時15分 アラン諸島の中で一番大きい イニシュモア島(イニシュモアとはゲール語で、大きな島 を意味する語)のキルロナン村に着く。

まず、港の近くにおいてある、小舟(カラハという。木、牛皮で本体を作りタールを塗った舟)を見る。
風が強くて吹き飛ばされそうだった。
食事までの間買い物。
ガイドさんに教えていただいて、アイルランド民謡のCDを三枚買う。
このガイドさんなかなか明るい感じの方で、バスの中で、『ゴールウエイ・ベイ』という歌を歌ってくださったので、その歌がはいっているものも買った。それと、ゴールウエイ独特の クラダ・リングのピアスを買う。クラダリングは両手がハートをはさんだデザインのリングだ。
大きさのあうリングがみつからなかったので、ピアスにした。金と銀一組ずつ。

12時 ドゥーン・エンガスアンドアラン・フィッシャーマン で昼食
 シーフードカクテル(鮭が殆ど)
 タラのピカタ 揚げポテト、茹で人参、グリンピース添え
 フルーツ (ぶどう、すいか)生クリーム添え
 コーヒー
ミニバスに分乗して、15分くらい行く、

1時45分〜3時15分 ドゥーン・エンガスの観光
ゆるい坂道を20分くらい歩く。
このアラン諸島は石灰岩の島で、人々は海草を敷いて、農業や牧畜ができるようにしたのだという。
石灰岩の岩原や、牧草地の間を歩く。道は石の壁で区切られている。
牧草地にはヒースやあざみ、そのほか名前の知らない黄色い花が風にゆれていて、とてもきれい。
ときおり小雨がぱらつく。

ドゥーンエンガスへの道

ドゥーンエンガスはケルト以前の要塞。 三重の石壁に囲まれている。
第三番目の壁をぬけると 断崖絶壁。海面から約90m。高さも高いが、風が強くて恐ろしくて立って崖のふちには行けない。危険防止の柵なぞない。ないからこそスリルがあって面白い。崖の少し手前から腹ばいになって進み、仲間に足をおさえてもらって、海をのぞきこむ。
この日は特に荒れているのか逆巻く波が岩にぶつかって生クリームみたいだった。

ドゥーンエンガスからの眺め

帰り道で見た、この島独特の牛、

ここでゆっくり散策したあとは、またバスに乗って、聖キーラン寺院跡にいく。
島の反対側の海岸でこちらは少し砂浜がある。この島はドゥーンエンガス側に向かってせりあがっている地形のようだ。

聖キーラン寺院の前の海岸

3時30分〜4時 聖キーラン寺院跡  8世紀に聖エイダンによって建てられ、一部12世紀に建て増されたものだという。寒風のふきすさぶ島での修行は大変なものだったろう。今でこそ観光地として有名でお店もあるが、当時は食べるものにも事欠いたのではないだろうか。
教会の横には日時計があり、その穴にスカーフを通して願い事をするとよい、というのでやってみた。

聖キーラン寺院

もとの祭壇あたりか?

日時計

上部の穴のところ

4時10分〜船の出発までキルロナン村でフリータイム。お店をのぞいたり、写真を撮ったり。
荒涼たる眺めではあるが、心は落ち着く。

昼食をとったレストラン

5時〜5時45分 船 

スピッダルの教会

バスでゴールウエイへの途中にあるスピッダルへ行く。
途中の道は荒れ野にヒースやアザミ、黄色い小花がさいている。
また大きな石がごろごろしているところもあり、見あきない。
スピッダルという町(村?)はジョン・フォード監督の生まれ故郷。
 
6時15分〜7時55分 
スピッダルのパブレストラン、アン・キャラド・モールで夕食
 ガーリックマッシュルーム、ポーク、野菜とポテト、チーズケーキ

8時15分 ゴールウエイのホテル着 。 まだ少し明るいので、K夫妻と女性一人参加組で、タクシーで市の中心街のパブに行く。
私は教会を見たいので、落ち合うパブを決めて聖ニコラ教会あたりへ行き、ジョイスの妻ノラ・バーナクルの家なども探したがみつからなかった。
聖ニコラ教会は1320年にアングロ・ノルマン人によって建てられた教会でコロンブスが大西洋横断の安全を祈願した、という言い伝えがあるが、その理由はその船の乗組員にゴールウエイ出身の船乗りがいたからだそうだ。(聖ニコラウスは船乗りたちの守護聖人)

聖ニコラ教会

コリブ川

そこで、皆の待つパブへ行ったが有名パブのはずだが、閑散としていた。
しばらくおしゃべりをしながら、ビールをのんでタクシーでホテルにひきあげた。