マラケシュ

その


バヒア宮殿
この宮殿は19世紀末に、当時の大宰相バ・アフメドによって造られた。
彼には四人のお妃のほかにも沢山の愛妾がいたが、もっとも愛された妃で、長男を産んだ女性の名がバヒアだったそうだ。
フランスの保護領だった時、初代総督リヨテ将軍はこの宮殿に住んだそうだ。
私的な庭、

ストゥッコの彫刻が美しい。

 

ともかく観光客が多くて中庭の全景を撮ることができない

室内の装飾もため息が出るほど華麗だ。

拡大写真は、別バージョン、もしくは部分の拡大

 

 

 

愛妾の部屋の透かし窓

多くの愛妾たちの部屋が回りを取り囲む大きな中庭などを見た。

宮殿を出て

とんがり帽子の形は香辛料、下の石ころは岩塩

バスで
11時55分 マジョレル庭園 1920年代にフランス人の画家ジャック・マジョレルが造ったが、その後デザイナーのイヴ・サローランが手にいれ、修復したもの。
庭園、というと、ヨーロッパ風の庭園しか思い浮かばないが、ここはやはり、アフリカ。南国の植物があふれている。

建物や、置かれている鉢などは、青、黄色など凄まじいような原色なのだが、違和感はない。

去年見た、イギリスのマナーガーデンより、私はこの方が気に入った。

庭園は広大ということはないのだが、小道が入り組み、観光客も非常に多くて、集合地点にちゃんと戻れるかと、心配だったが、途中のベンチで仲間発見。やれやれ。

竹林まであるのにびっくり。

日本の庭園なら、このような色の鉢が並ぶことは絶対にない。
ありきたりではない面白さを感じた。

カラフルで楽しい庭園だった。

12時30分 ホテルにもどって、昼食。
何故又ホテルに?という気がしたが、綺麗なホテルの昼食は、やはり気持ちがよくまた美味しかった。このホテルは唯一、ハム類が置いてあった。イスラム教徒は豚肉を食べないので、ちゃんとポーク、という札がたててある。
そのほかはお料理としてはこれまでと同じようなものが多いが、盛り付けでとても美味しそうに見える。

ハム、生ハムまであった
(拡大するとポークの表示)

私のお皿。もちろん、このほかにもとったけれど。

ちょっと部屋にもどり、休憩。
外でなく自分の部屋のバスルームが使えるのは気持ちがいい。
14時30分、午後の観光へ
メディナの中にある、ベン・ユーゼフ・マドラッサ(神学校)へ
マラケシュのメディナはフェズほど、細い道が入り組んでいるわけではないが、やはり、あちこち曲がる。

鉄職人のスークを通った。
日差しが強くて写真がよく取れてないが、右のは、触るとブルンブルン動く人形で面白い。買いたかったが荷物になるな、と思案。即決できないまま通り過ぎた。

途中、ハマーム(公衆浴場)があった。
『都市の地中海』(陣内秀信著)には、イスラムの街区は、スークで囲まれた内部に住宅地があり、その住宅地へと細い道に入るととハマムがある(ハマムは生活ゾーンに位置する)と書かれているが、ここのハマムの前はさほど狭い道でもなかった。遅れないよう ひたすらついて歩くので、道が鍵の手になっていたか、などということも思い出せない。一人で迷いながら歩くと面白いのだろうけれど、このあとのフリータイムにそれを試みる勇気はなかった。

張り紙のは、料金(8デイルハム)
男女の時間帯などが書かれているらしい

このベン・ユーゼフ・マドラッサは、14世紀に創設、1565年に全面的に改築されている。
マグレブ最大のもので、中世イスラム建築の最高傑作だといわれるだけあって装飾が素晴らしかった。

ベン・ユセフ・マドラッサ入口

入口からこの通路を抜けて左に曲がると中庭

中庭には白大理石製の池がある。その両側に柱と木製のまぐさをめぐらした回廊
壁の下部がタイルモザイク装飾。 その上はストゥッコ。天井はアトラス杉。

 

左写真を拡大して装飾部分をみると、右のうねうねしたところが北欧のバイキング装飾やケルトの写本装飾に似ていて、興味深かった。

礼拝室には透かし彫りのストゥッコ(漆喰)の窓。

奥の部屋のストゥッコがすばらしい。天井にはムカルナス(鍾乳石飾り)のドーム

二階にあがって教室を見る。

二階の柱。ハッキリとした柱頭というわけではなさそうで、そのままアーチの装飾に連なっている

教室兼寄宿舎 右の窓から中庭を見下ろす

ヒスパノ・モリスコ様式の頂点といえるのだろう。装飾の素晴らしさに圧倒された。
私はスペインには15日間のツアーで二度行ったが、実はまだグラナダに行っていない。
でもこれを見ればアルハンブラでは、さほど感動しないのではないだろうか、と思うほどだった。
その後スークを歩く。

このスークはビデオからの切り取り写真なので、ハッキリしないが、窓の格子などとても素敵だった

楽器やさん 茶色のネットリしたものは石鹸

ジャマエルフナ広場へ ここはかつては公開処刑場だったところ。
今は大道芸人などが集まるお祭り広場。
ここで、フリータイム(16時〜17時30分
私はクッパ・エルバルディーンや伝統工芸博物館に行きたかったが、皆さんお買い物をなさるようで、一人で歩いて道に迷っては困るし、買い物もしたいしで、観光はやめてショッピング。 

まず、靴を買いたいという方について、一人参加四人組で靴屋さんへ行った。
その方は普通の靴をお買いになりたいそうで、スークではなく新市街のほうへ少し歩いていく。 見るからに良い革、と思われるものがとても安い。しかし私に合うサイズはなかった。ここのお店は現地通貨しかだめ。Kさんがドルしか持ち合わせがないとおっしゃるので、今朝、ホテルで100ドル両替した内の50ドルを換えて差し上げた。
それで買える範囲でちゃんとした靴が買える。思い出にもなるし、いいお買い物だと思った。

それから、私はショールを買いたいので、スークに戻り、三枚ほどみつけて、駆け引き開始。
最初の言い値の半分くらいで買えた。一枚100DH=1500円、カシミアで150DH。 日本のより大判。 
ショールはイランで買ったものより、品が良い。(裏がほつれたりしていない)
もっとほしかったが、このお店でいいと思ったのはこの三枚。まだカサブランカでも買えると思い、これだけにしたがこれがまちがい。
カサブランカでは私の好みにあうものがなかった。他のお店も回ればよかったのだが、もう喉がカラカラ。、飲み物がほしくなったので、ショッピングはやめ。

待ち合わせ場所になっている、カフェ・グラシエに行き、ミントティーを飲んで一息ついた。 ホテルに戻り、
19時30分 夕食 ビュッフェ
希望者は馬車で夜のフナ広場観光  勿論私も手を挙げた。(200DH)

20時30分 馬車で出発 寒いかと思い、ダウンを着ていったせいか、さほど寒くはない。乗り心地もよくて、おしゃべりを楽しむうちに広場に着いた。 
まず、カフェ・グラシエの階上のテラスへ。そこでミントティーをのみながら、広場を見下ろす。
食べ物屋さんの屋台がたくさんあって、その煙がたちのぼり、太鼓やらなにやら、にぎやか 。

カフェ・グラシエからの眺め

広場の屋台

そのあと、広場を歩く。お肉のこげるいい匂いがたまらない。
こういうところでお食事をするのもいいな、と思うが衛生状態は大丈夫なのだろうか。
暗いのと、人だかりで、大道芸は良くみえなかった。見えないままビデオをまわしていると、すかさず、チップを要求された。
帰ってまわしてみたら、案の定、映ってなかった。写真を撮りたいときはしっかり止まって、フラッシュをたいて撮って、そのかわりチップもきちんと渡す、と言う風にすべだと思った
馬車で、22時15分、ホテルに戻った。