4月3日

12日目

マラケシュ〜カサブランカ


5時起床 
6時30分 朝食
8時 ホテル出発 バスでマラケシュ駅へ
駅の建物はいいが、中は写真を撮ってはいけないそうだ。
あとで、列車に乗り込んでホームを見たら銃を持った兵士(警察官?)が二人いた。
時間があるので、外に出て写真を撮る。
映画『グッバイ・モロッコ』 のラストシーンを思い出す。

マラケシュ駅 乗った電車

時刻表を見ると、9時出発の次は11時しかない。
8時30分に列車がはいってきたので、乗り込む。

一等車は6人用コンパートメント。くじ引きで車室を決めた。
乗ってみると、一人、現地人がすでに乗っている。おかしい。騒いでいると、気の毒に日本人にわあわあ騒がれて、助けを求めるかのように、目がおよいでいる。
そこへ、車掌さん。彼の乗車券が間違っているわけではない。駅のほうが間違えて、二重に発券していたのだ。 
しかし、我々の方が優先権があるのか、彼は車掌に連れられてどこかへ行った。 ところが、ダブルブッキング続出。次々と正しいらしい切符を持った人がやってくる。勿論我々はどっかり座って動かない。車掌さんに文句を言う人、おとなしく連れられていく人など様々だ。
大きな荷物を持った方や赤ちゃんを抱いた方などお気の毒だった。一等車は二両しかないようだったが、みんなちゃんとおさまりきれたのだろうか。
バタバタしていたが、9時 定刻通り発車
我々の部屋は特に陽気な関西の方たちもいらしたせいか、おしゃべりにはなが咲き、笑いが絶えなかった。
列車はマラケシュの町を抜けると、いつしか 砂漠を走っていた。

ウチワサボテン

アトラスの北側は緑豊かな耕地だと思っていたので驚いた。 それで、平岩弓枝の『春の砂漠』 の謎が解けた。 
この小説にはマルタ島から、カサブランカ、マラケシュ、フェズと旅をするところが物語の前半にでてくる。
アトラスは越えないのに、砂漠はおかしい、これは心の砂漠ということかな、などと勝手に解釈していたが、やはり、アトラスの北にも砂漠はあったのだ。

ウチワサボテンも生えている。
もう砂漠を見ることもあるまい。おしゃべりに耳を傾けながら窓の外を眺め、しみじみ旅も終りだと、思った。

車内、6人掛けコンパートメント

12時15分 カサブランカ のカサ・オアシス駅到着
ここで駅のホームの写真を撮られた方が呼び止められた。ちゃんと見ているものだ。デジカメだったので、その一枚を消しただけですんだそうだ。カサブランカの方が警戒が厳しいのかもしれない。
バスはすでに我々のスーツケースを積んで、到着している。
そのバスに乗って、アンファ地区へ。
アンファ(丘の意味)地区はカサブランカ発祥の地
ベルベル人はここに町を造り、イスラム教徒に抵抗。 ここがイスラム化されたのは、14世紀にはいってから。現在は豪邸や別荘が立ち並ぶ地域。
12時35分 レストランVALDANFAで昼食 。 ここは大西洋に面したホテルである。 

サラダ 白身魚のスフレ

フルーツカクテル レストランのテラスからは海が見える

ともかく、海辺ですてきなところ、観光はしなくていいからずっとここにいたかった。

レストランの前の坂道を下りると大西洋

バスで 13時50分
ハッサン二世モスク(1993年完成)非常にに大きく豪華なモスク。
ミナレットの高さは200メートル(世界一高いミナレット)

この建設費の大半が寄付によるというのも驚きだった。

モロッコではモスクに非イスラム教徒は入ることはできないが、例外的にここだけは入ることができる。

礼拝室

礼拝堂には2万5千人収容できるそうだ。アトラス杉の天井、花崗岩の柱。
階上には、5000人が一度に入れる女性用モスク。
ここはマシュラビーヤとよばれる透かし彫りパネルで、男性の目を遮るようになっている。

階上の女性用モスク

 

 

ついで、地下に降りる。

ハマム(現在は使われていない)

 

手足を洗うところ

 

前の広場は8万人の巡礼が集まることができる。

これだけ豪華でひと気がない、というのも不気味だ。(中には我々のグループ以外には人がいなかったと思う。)宗教的な建物と言うより、新設のホールか何かのような気がした。
海に臨むところなので、海岸には、家族連れが沢山いた。

車窓観光しながら。
15時20分 国連広場で写真ストップ。ここは官公庁街。
フランス領事館前に初代モロッコ総督リヨテ将軍像が建っている。

フランス領事館〈リヨテ将軍像〉

観光はこれで終わりでホテルに帰るのだが、ガイド氏がお土産物屋に行きたい人は連れていく、という。私も残ってお土産物屋に行った。
しかし、連れていかれたお店にはいいものがあまりなかった。(スークに行きたかった)
ショールを買いたかったのだが、趣味がよくない。ブラウスやタジンのミニチュアなどを買った。
 
17時頃 ホテルカサブランカ・プラザ着
カサブランカ、といえばあの有名な映画だ。旅行前には例のバーにいってみたいと思っていたが、あの映画はハリウッドでつくられて、全てセットだと知って、興味がなくなった。
私の泊まったお部屋


カサブランカは今回の旅行の少し前にテロ騒ぎがあったところだ。一人で街に出ないほうがよさそうだ。
まだ明るくて時間もあるのに勿体ない気がしたが、部屋で荷物整理をすることにした。
部屋は少し古いがとても広い。それに湯沸しセットがある。
13階なので眺めがいい。しかし海は見えない。
昼食のあの海辺のホテルに泊りたかった。
 
19時 15階のレストランで夕食
私のお部屋とは向きが違うようだ。
こちら側のほうが眺めがよくて、海もハッサン二世モスクも見えた。

野菜スープ、白身魚のグリル、フルーツケーキ
部屋に戻ると、ワインのせいか、すぐ寝てしまった。