4日目

3月19日  

ベイルート滞在(ティルス、シドンへ)


3時頃目がさめ、ウトウトして5時25分起床。
6時30分 朝食
8時 バスで、出発
天気は良く暖かい。 バスの中ではがきを書く。 地中海が青い。
途中、左手に 医療の神 エシュモン神の神殿跡が発見されたというところを通った。
8時45分 トイレ休憩をかねて、お菓子やさんへ。(15分)

甘いおかし(8ドル、ケース入り)を買う。
蜂蜜でナッツをかためたようもので、日本に帰って食べてみたら、とてもかたくて、それほど美味というわけでもなかった。
10分で、シドンに着く。(サイダ)(漁とか、狩の意味)
港の近くでバスをおり、まずスークへいくが、今日は金曜日。
イスラムでは休日なので、 殆どのお店はしまっていた。
スーク内の聖ニコラ教会を見に行く。
17世紀のギリシャ正教会。すぐ隣、壁一枚隔ててカトリック教会がある。
聖パウロが布教に旅立つ前、最後に聖ペテロと過ごしたとされている部屋(1世紀)が、横にあった。

聖ニコラ教会入り口 内部、イコノスタシスがある

聖ペテロとパウロの部屋 その内部

隊商宿(17世紀) 当時のパワフルな王子ファフラディンによって建設された、レバノンで一番大きな隊商宿。
5000u。下は商店、厩舎で上階は宿泊所。
この王子はオスマン・トルコをきらって、ヨーロッパと交易をした。この時代のレバノンは、いわばルネッサンスの時代で初めて印刷機が持ち込まれたり(1601年)して、他のアラブ諸国よりずっと進歩的だったそうだ。

キャラバン・サライの中庭

馬の水のみ場 馬をつなぐ輪

それから、海の城へ。第六回十字軍によって13世紀に海の島に建てら当時は、跳ね橋で渡ったが現在は道がついている。
晴れて暖かくてコートがいらない位。見たかった青い青い地中海がとても素晴らしかった。

海の城

丸い石は補強のためにローマ遺跡から
もってきた円柱をはめてある

右は十字軍が教会としていたところ

バスに戻ると24度、暑い。
10時10分、ティルス(スール)へ ( アラビア語で、岩の意味 ) 11時着

紀元前10世紀  フェニキア王ヒラムの時が全盛時代で干潟を干拓して町を拡大。フェニキア都市 の政治、文化、経済の中心地として栄えた。
この海でとれるミュレックスという巻貝から紫色の染料ができるのだが1gが金20gに相当したという。
フェニキア(Phoenicia)という名前もこの紫色の染料をさすギリシャ語からきている。
ティルスのフェニキア人が、カルタゴや、マルセイユをつくったのだそうだ。
この都市を紀元前332年 アレキサンダー大王が攻めた。今はつながっているが、当時は島だったのをアレキサンダー大王は島と本土をつなぐ道を作って陥落させたのだ。

なお、この都市の陥落のさい、メルカルト神殿内に逃げ込んだ者には赦免を与えたという。
この神殿には<アジール(公権力の及ばない避難所)の特権が認められていた>、ということだ。アジールの制度はずいぶん古くからあったようだ。私はこの制度について、詳しくは知らないが、ただ一つの原理で人が裁かれない、ということは大変な救いだと思う。(検索をかけるとウイキペディアでアジール権の説明が読めます。)

次のローマ時代も染料とガラスの貿易で栄えた。
現在残っているのはフェニキア時代ではなくローマ時代の遺跡である。
まず内陸側の遺跡を見た。
2ADから、5世紀のビザンチン時代までのネクロポリス(死者の町)
石棺の列、ここは、湿気が多いので、ミイラはなかったそうだ。 
お墓の間には、教会の跡もあり、少しモザイクが残っていた。

凱旋門

ネクロポリスの石棺の列

教会だったところ 教会跡に残っているモザイク

そこを進むとローマ時代の凱旋門があり、一段下がったところから、ローマ時代の遺跡がはじまる。
列柱通り
の横には、水道橋の残り、

列柱通り 無残な感じだが水道橋

その左手には、ヒポドロモス(競技場)
とても広いグランドのようなところ、幅160m縦480メートル  約33000人分の客席があったのだがその一部が残っていて、あがってみる、ミモザの花盛りで、緑と黄色がきれいな眺め。

左奥の階段状に見えるのはのこっている観覧席
の一部、下の内側には商店があった
競技場、手前がスタート地点で、
向こうの柱のところまでいく

それから、バスで、海側の遺跡へ。モザイクがのこっているが、ローマのは花柄などできれいなのに、趣味の違いか、ビザンティンになると、その上に縞模様の石を貼っている。
 列柱の向こうに青い地中海がひろがり、あまりの美しさにこのままここで、風になって漂っていたい気持ち。本当に立ち去りがたかった。

貯水槽

水を使った競技をする所

ミューレックスやコインなどを売っていた

ローマ時代のモザイク

あの山の向こう17キロメートル先はイスラエル。青い地中海が本当に美しかった。

12時50分、バス
13時20分から14時20分、昼食、HOTERU MOUNESS(ハイザランの町
  前菜と魚、バナナ、  白ワイン(4+1ドル)ケフライアの白でおいしかった。
15時30分  ホテルに戻る。
  

夕食まで、時間があるので、町にでて本を買い、鳩の岩まで散歩。
ホテルからはかなり遠く、やっと岩の見えるところにきて写真をとっていると、兵隊にカメラはダメ、というジェスチャーをされた。
今日で、ベイルートともおわかれ、荷物整理。
夕食ビュッフェ

 このホテルのお食事はとても美味しく、またデザートの種類も豊富で胃がいくつもほしいとおもったほどだった。

もっと種類はあった。今写真を見てもよだれが出そう。