9日目

3月24日  

パルミラ〜マルーラ村〜ダマスカス


5時 起床 

お部屋のテラスから見た日の出

7時 出発
うっすら緑の草が生え、遠くも少し苔が生えたような低い山なみが続く道を行く。草の生えていない所は、砂の塊のような、土くれがころがっている。
青い青い地中海も美しかったが、この、木の生えていない、低い山なみも美しい。
 

ところどころ、羊の群れ、一つの群れに羊は100頭以上もいるのだろうか、かなり、大きな群れだ。
ベドゥインのテントもある。現代のベドウインは駱駝ではなくトラックで移動する。また、冬場は都市にある家に住むそうだ。

リン鉱石を掘っている所もある。加工しないで、そのまま輸出するのだそうだ。走っているバスから撮ったビデオからのカットで鮮明な映像ではないが

リン鉱石の採掘場 ベドゥインのテントらしい


8時〜8時20分、 砂漠の中のバグダッドカフェで、トイレストップ。

カフェの内部

このあたりでは ここしかトイレはなく、大統領といえどもここを利用するので、経営者は大もうけらしい。
途中、黄色い花が咲いて綺麗な所を通る。軍事施設があるので、写真はだめ、という所もあった。

この道はイラクに通じる道 リン鉱石を運ぶ列車


10時から10時30分  マルーラ村  

教会の横の小高いところからの眺め

ここは、アンチレバノン山脈の麓、標高1650m、人口 5000人、
キリストが話していた、アラム語が話されている村、として有名な所である。
ここは今回の旅行で、見るのを楽しみにしていた所の一つ。

 残念ながら撮影禁止だった。
聖サルキス教会に入る。
聖サルキスとバッカスに捧げられた教会で4世紀建造、コンスタンティヌス帝が、キリスト教を公認した直後に出来た、世界最古の教会。
入ると、コンクリートの小さい庭があり、その奥の教会は穴倉のようだ。

聖餐台


ビザンチン様式、 梁の木は、2000年前のレバノン杉(地震対策)
祭壇はシリア最古 のもので 生贄の祭壇に似てる。
ふちが高くなっているが、血を流すための穴があいていないところが生贄の台との違い。 
17世紀の聖画が飾られている。
司祭様が、アラム語のお祈りをしてくださった。
声のひびきがやさしい感じできれいだった。
売店で、絵葉書、パンフレットを買った。ワインも売っていて試飲したが、甘いので買うのはやめにした。(右の写真は買ってきたパンフレットから)

山を降りる途中、13万年前の洞窟を見た。
11時20分 ダマスカス着、
国立博物館  
ここもカメラ禁止である。何と言っても、ここでは、ドゥーラ・エウロポスのシナゴーグの壁画が、一番の見るべきもの。
ドゥーラ・エウロポス はパルミラからさらに東に進んでユーフラテス川とぶつかったところにあった町。アレキサンダー大王の部下によって開かれた軍事都市だが、パルティアや、ローマに占領された。交易都市でもあったので、さまざまな宗教の人々が住み、ユダヤ教のシナゴーグ、キリスト教教会、ミトラ神の神殿、ゼウスの神殿などがあった。時とともに砂に埋もれていたのが、第一次大戦中に偶然発見され、この貴重な壁画もみつかったのだ。
 
他の展示品とははなれた思ったより広い部屋にある。

展示室(博物館で買ってきた本より)

紅海を渡るモーゼとおしよせるファラオの軍隊(上の絵のひとこま、買ってきた本より)

泥壁のような壁に描かれている。AD244年のもの。 旧約の物語、ユダヤ教では、偶像崇拝は禁じられているので、普通人物像は描かれないのだが、 ここのミフラブ(後にイスラム教のモスクに使われた)の上には、イサクの犠牲、モーゼの物語の絵が多い(川で、拾われる、出エジプト、幕や、ネボ山)。ソロモン王の裁きなど。
一枚が、高さ約2m幅約1m(切り取ってここに運んでこられたのだろうか?)一つのモチーフ は約4mくらい。
12時35分 旧市街へ

聖パウロが、籠につるされて逃れた門をバスから見て 東門から旧市街にはいる。

聖パウロ修道院

聖アナニアス教会

 正面の絵はパウロがアナニアによって目を 開かれる場面

アナニアス教会、 パウロが、アナニアスにより回心たところが、教会になっている。
ここに入る前に、通った広い道が、ストレート通り、聖書に書かれているところにいるのだと思うと何だか不思議な気がする。よくもここまで来たものだと感慨深いものがある。

13時20分から、14時30分 昼食。Neutron
ストレート通りから、歩いて、アゼム宮殿へ。
庭園が美しい。

この宮殿はオスマン朝の時代にダマスカス知事が、1750年から 5年かけて建てたもの。
民族博物館になっているので、当時の生活が分かるように道具もおいてあり、人形も飾られている。女性の部屋(ハラムレク)男性の部屋(サラムレク)などを見た。
モザイク装飾が素晴らしかった。


4時〜4時35分 ウマイヤドモスク 

この地はBC1000年ころはハダト神殿、3世紀にはジュピター神殿、があったところで、4世紀に聖ヨハネ教会が造られ、 705年ウマイヤ朝のワリド1世が、モスクにしたもの。

ここでも女性は、灰色のカッパのようなコートを着せられる。

女性はカッパのようなコートを着る 
ここから先は靴を脱がなければいけない
(靴を脱いでいるところ)

宝物庫

 

内部は、三廊式でミフラブは四つある。(異なった宗派の人々のため)
ここには、前から見たかった、ヨハネの首塚がある。
洗礼者ヨハネはイスラム教において、預言者の一人とされているので、ここにまつられている。 
まん中にドーム付の緑色の小部屋のようなものがあり、中をのぞくと、首だけだと思ったが普通サイズのお棺があった。

聖ヨハネ神殿(ヨハネの首塚)

ここを出て、すぐ横にある、サラッディーンの廟を見る。十字軍の捕虜を寛大にあつかったので ヨーロッパ人に好かれ、横には、ドイツ皇帝ウィリアム二世から贈られた棺もあった。

ローマ時代のジュピター神殿の入り口から続く、ハミーディエ・スークへ。

スーク入り口

4時50分から5時20分 フリータイム
私は、銀のアクセサリが欲しくて、ガイドにお店につれていってもらった。
ブローチと小さいピルケースを買った。

このブローチもデザインで選んで失敗。留めるピンの位置がちょうどまん中で、つけるとお辞儀をしてしまう。
もう少し上の位置につけてあれば、収まりが良かったのに、残念。
5時45分  シャームパレスホテル

シリアではどこもシャームパレスという名のホテルだったが、矢張り首都だけあってここは立派だった。
吹き抜けのロビーが素敵


 夕食は、外の中華料理屋へ行った。。