6日目

そのⅢ

オロロン・サントマリー~ビアリッツ



1630分 サントマリー着
教会に入る前にお手洗いを利用した。近隣の家に囲まれた草原に スティール製の箱型建物が建っている。まず開け方が分からなくて皆であれこれ考える。やっと開いたが全自動式で、一人が使用して出ると鍵がかかり自動で全体を水洗いする、待つこと30秒余り(?)その間勿論まっていなければいけない、20人のツアーである。 これで30分はかかったと思う。 今回の旅行は辺鄙なところなので、お手洗いの数が少ない。 あっても多くて二室。 時間のロスが大きかった。

サント・マリー大聖堂へ。Ancienne Cathedrale Sainte Marie

1102年頃から建てられ始め、建築は13世紀まで続けられた。宗教戦争による破壊のあと、1617年に身廊の大修復が行われた。ロマネスク部分は入口と交差部のみ。

   
   

タンパンはモルラース同様 ここも中に小タンパンが入っている。上は十字架降下
その下は二つに分けられ、それぞれにライオンが キリストと(多分)ダニエル(旧約のダニエルはキリストの予型)

 
 12世紀ロマネスクの入口

説明はライオン 
ブシュールの彫刻が面白い。外側旧約の
24長老その内側が民の暮らし。猪狩り、樽つくり、酒を担いでいる人。料理人など。楽しい。

 
 
 
 黙示録の長老の間に神の仔羊が置かれている構図もモルラースと同じ
仔羊の右隣の長老は杯((香のいっぱい入った金の鉢、ヨハネによる黙示録5-8)をさかさまにもっている
 
 この教会で有名なのが、 を捕っている人、担いでいる人、それを切る人、料理する人の図
 オロロン川に鮭が遡上していたことを示している、といわれている
 
 騎馬像はコンスタンティヌス大帝を表していることが多い。ここでは (多分)ムーア人を足にかけている。

またちょっと怖いがユーモラスでもある彫刻(人が呑み込まれているなど) 馬上の騎士はコンスタンティヌスを表すことが多いが、これはどうなのだろう。悲惨なのは馬の足で踏みつけられている人。

中央柱を支えるのは鎖につながれたムーア人(これもモルラースと同じ意匠)

     
     平面図  1が 入口

内部は ほぼゴシック 

   
   

大聖堂卑近で見つけられた4世紀の石棺がいくつか置かれていた。らい病の人の聖水盤といわれていたものもあった。

   
 右奥にいくつか石棺が置かれている  らい病者の手洗い、といわれているもの

柱頭彫刻はいくつかロマネスクっぽいものがあったが、暗くてよく撮れていなかった。

   
 よくわからない、 上半身むき出しなのが気にかかるが、
 ポーズからすると 受胎告知に思えるがどうだろう
 

モルラス、レスカールそしてこのオロロン・サント・マリーを経て サンチャゴ巡礼路(アルルの道)は ソンポール峠を越えて スペインに入る。スペイン側の最初の大きな町はハカである。モルラスの教会でも彫刻がハカの影響をうけていることが冊子には述べられていた。

   
 後陣  サンチャゴまで 948㎞

 

   
 途中で見かけた。 かばん屋さんの広告らしい  この小路が教会に通じている

175分頃教会を出て少し歩いて 1710分過ぎにバスに乗った。

豊かな農村地帯。 トウモロコシ畑も見られた。

 

向こうは ピレネー? ソンポール峠までは60㎞くらいはあるだろう、 途中寄り道にはなるが、ロピタル・サン・ブレーズ教会がある。そう遠くはないので行きたかったが、サント・クロワ教会によっていただいたのだから、よしとすべきか。残念な思いを抱きながら窓外の景色を眺めた。(Biarritzへの到着時刻からすれば無理であったことは納得しつつも) 

バスク地方に入る。バスク人はイベリアの先住民だそうで、西はブルゴスあたりまで広がっていたそうだが、ローマ化されまた西ゴート化されていった。現在は9割がスペイン、残り1割がフランスにいて29万人ほどだそうだ。バスク語は文法もちがって、非常に難しい言語と言われている。

19時過ぎ 面白い建物を見つけた

 
 
 
 
 
 左上の文字は バスの窓ガラスに書かれている者。

あとで 調べると スティーブン・ホールという有名な建築家の作品だった。 美術館のようだ。

http://thedesign100.wordpress.com/2011/07/06/cite-de-locean-et-du-surf-steven-holl-architects-and-solange-fabiao/

1915分 ビアリッツのホテル着 ラディソン・ブリュRadisson Blu Hotel Biarritz
この町では高級な部類らしい。ゆったりと広いお部屋は気持ちがいい。しかし1階なので残念乍らお部屋から海は見えない。

カーテンが バスク・リネン。買って帰りたい。

20時~夕食

   
 泊まったお部屋  カオウレーゼ
   
 チキンとピペラート  フルーツサラダ

カプレーゼ。 チキンと バスク名物 ピペラード(これは ラタトゥイユに 名産のパプリカで少し辛味をつけたもの)フルーツサラダ

2130分~22時 近くの海の見えるところへ日没を見に行く。

 
 左手は スペインにつながる
 
 21時50分