8月18日

12日目

リンカーン〜ウインチェスター


5時半頃起床
荷物が少ないので準備も楽だ。
7時5分 朝食に降りる。
暖かいお食事は注文に応じて作ると言う。ウインチェスターのクリプトツアーに間に合うためには昼食抜きになるかもしれないので朝はしっかり食べておきたいが、時間がない。何がいいかと聞かれたが,断って、ティーとトーストだけ頼む(この紅茶が美味しかった)。ヨーグルトはクロッテッド・クリームくらい固まっていた。

7時25分  チェックアウトをすませタクシーを呼んでもらう。早い出発だが、次の電車にすると、1時間後になってしまう。駅までは歩いていける距離だが、スティープヒルをキャリーをひいて降りるのは危険なのだ。(車は遠回り)4.3+0.7=5ポンド
7時59分、定刻通り一両の電車がきた。
8時22分 ニューアーク着
8時40分(これは10分遅れ)  ロンドン キングズクロス駅行き乗車

10時頃 ロンドン到着 
ウオータールーまで地下鉄で移動しなければならないが、ユーストンまで一駅乗って乗り換える必要がある。地下道でウロウロするよりは一駅歩いたほうが早いと思いユーストン・ロードを歩く。一昨日ブリティッシュ・ライブラリーに行くとき通った道だ。10分弱歩く。地下鉄ノーザン・ラインに乗るのだが、ホームがもの凄く込んでいる。アナウンスがあったが、マイクを通した声はよく聞き取れない、事故でもあったかと心配になり、隣に立っている人に聞くと、あと二分で電車が来るとのことだった。
10時40分にはウオータールーに着いていた。この駅には以前ユーロスターに乗るときに来たことがあるが、タクシーで直接ユーロスターの乗り場に行ったので不案内だ。しかし、指示に従って進むと難なく列車のホームにたどり着けた。
11時5分発の列車は何番線から出るのかまだ表示も出ていない。喉がかわいたので、飲み物を買おうかとは思ったが、車内でお茶のサービスがあるはずと思い、買わなかった。ところがこの電車はお茶のサービスがない。ファーストクラスといっても一両の半分くらいを扉で区切ってあるだけだ。ともかく昼食ヌキで観光の予定なので、日本から持ってきた食料やら、ホテルのビスケットやらを詰め込む。(一等車に乗っているのは私一人
この車中でブリットレイルパスを見せたとき初めてパスポートの提示を求められた。胴巻きの中なので、コピーでいいか、と聞くとコピーでよいといわれた。
12時5分 ウインチェスター着 タクシーで マクドナルド・ウエセックスホテルに行く。
時間が早かったがお部屋は準備できていて、すぐに入ることができた。

ウインチェスター大聖堂

荷物を置いてすぐウインチェスター大聖堂へ向かう。
ホテルは教会のお隣。
ここでも3ポンドの寄付が要求される。
12時半のクリプトツアーに間に合うよう急いだのだが、もうだめで次は2時半といわれた。(ホームページ、下記 にクリプトツアーなどの時間が載せてある)
(クリプトツアーは無料だが、先に申し込んでおく必要がある)
内部をゆっくり見ることにする。
この教会の身廊はローマのサン・ピエトロに次ぐ長いものだ。すーっと伸びていて気持ちがいい。
Welcome to Winchester Cathedral - Hampshire (ホームページが移動したようですので新しいものにしました。 2011、5、28) 

身廊(14,5世紀の再建)
垂直様式
交差部の天井

まず、ジェーン・オースティンのお墓を見る。オースティンは晩年をこの町で過ごした。

床のジェーン・オースティンのお墓

黒大理石の洗礼盤 聖ニコラウス(船乗りの守護聖人)の生涯が彫られている。(1150年から60年 ベルギーのトゥルネイで彫刻された)

中央の聖歌隊席で、グリーンマン探しをする。
ウイリアム・リングウオードが1308年に彫刻した聖歌隊席を見ていると、ガイドツアーで説明をしていた人がそばにきて、ライトで照らしながら、説明をしてくださった。このグリ−ンマンは全身像であるのが珍しいとか、それにしても人頭とか、グリーンマンとかが多すぎる。また修道士席の浅い腰掛けを持ち上げてその裏の彫刻を見せてくださった。椅子は下ろされてクッションが載せられているので、裏に彫刻があるとはわからなかった。これまでの教会でも椅子を持ち上げてみれば素晴らしい彫刻が見られたのに、知らなくて残念なことをした。

これは椅子の裏側、これを前に倒すと浅い腰掛けになる

聖歌隊席壁面に彫られた グリーンマン 全身が描かれているグリーンマン

以前アイルランドで、人頭とか動物の頭などの彫刻が面白いと思ったが、ここのは野趣、素朴さといより、技術の洗練を感じさせられる。聖堂の飾りモチーフとしてパターン化しているのではないか、という気もする。そこで、案内の婦人に聞いてみた。(この人もいかにもイギリス婦人と言う感じの品のいい方だった)「昨日はサウスウエルとリンカーンの教会を見たが、グリ−ンマンやヒューマンヘッドであふれていた、もしかしたら、これは13.4世紀のファッションか?」と。彼女いわく「アイ シンク ソー」そうして、「リンカーンのイムプを見たか?」「見た」と答えると、ケラケラ笑っていた。
この教会の模型も展示されていた。

ここにも頭がずらり 教会の模型

それから南袖廊の、アイザック・ウオルトンの墓所へ。『釣魚大全』の著者として知られる17世紀の人だが、この人は当時の司教の執事だった。

中央の台に渦巻きと魚 このステンドグラス右下にウオルトン

この南北の袖廊は創建当時のノルマン様式だ。(1079年〜1170年)

そのそばにライブラリーへの入り口がある。1時半になり、トリフォリウム・ギャラリー(階上席)への入り口が開く。(ここは1ポンド)
階段をあがると右手に小さな展示室。ここに有名な『ウインチェスター聖書』(1150年頃)がガラスケースの中に開いて置かれている。分冊になっているので何ページか見られる。(カメラ禁止)

ウインチェスター・バイブル (買ってきた 絵葉書)

そこから少し上がると彫刻などが展示されているギャラリー。鼻が欠けているのが惜しいが優しいマリア像がとても良かった。
ヘンリー八世の娘であるメアリー女王(ブラディー・メアリーとして、知られている。彼女の母親はスペインのイザベラ女王の娘キャサリンで、ヘンリー発生に離縁された人))はこの教会でスペインのフィリペ王子と結婚式を挙げたのだが、そのとき座ったと言われる椅子があった。玉座のきらびやかさはない。

長持

メアリー女王が座ったかもしれない椅子 聖母子像

ケンタウロス

階上、向こうは図書室

このギャラリーからは階下が見下ろされ、教会の構造が分かる。一部壁のつくりが分かるように漆喰をはがしてあるところがあった。
(その2 に続く)

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