10日目-2


お店を出て、市庁舎広場まで彼女と一緒に行き、そこで分かれて、サン・ソブール大聖堂へ。
この教会では5世紀から17世紀までのいろいろな建築様式が見られる。

ゴシックの入り口

ロマネスクの入り口

回廊は何分かごとのガイドツアー。ちょっとのぞくと我がツアーの一行の姿が見えた。
待っているあいだに教会内をみる。この教会の見所は、
メロヴィング時代(6世紀)の洗礼堂 
ここはローマ時代のフォーラムがあった場所でローマ時代の円柱が建っている。

洗礼槽 天井のドームは16世紀

天井は1580年に作り変えられている。
次にロマネスクの身廊。


ロマネスクのドームのスキンチには四福音初期者 これはマタイ(人)

ニコラ・フロマンの描いた祭壇画 『燃ゆる茨』
これは前回、修復中で見られなかったので、ぜひとも見たかったのだが矢張りおいてあるのは複製。

『燃ゆる茨』 の複製  左がルネ王、右がジャンヌ王妃

あとで聞くと 「修復はとても難しい。五年後に来るように」 と言われてしまった。
そうこうするうち順番がきて、10人くらいの人たちと回廊(12世紀末)に入る。

受付にいた女性が解説。勿論フランス語なので、ところどころしか分からない。 彫刻の意味は大体分かるので、フンフンと聞いたり、勝手に写真を撮ったり。
前回は回廊も修復中で、特にツアーの現地ガイドに頼んでもらって入ったので、あまりゆっくりは出来なかったが、 今回はゆっくり。

人(マタイ)

ライオン(マルコ) 鷲(ヨハネ)

四人の福音書記者を表す、人、ライオン、鷲、ルカを表すもあったのではないかと思うのだが、 撮ってなかった。
意味不明だが、面白い彫刻がたくさんある。(案内の人も説明はしなかったと思う)。

左、モンマジュールで見た 『唐草紋の中の走る男』に似ている。

洗足のイエス

柱も彫刻のあるもの、ただの円柱など様々

聖ペテロ

回廊はこぢんまりしていて、誰もいなければとても居心地よさそうだが、 ガイドツア−でしか入れない。

(クリックで拡大)

そのあと教会のパンフレットがほしいと係りの女性にいうと入り口横の部屋(もとは礼拝堂)に連れて行かれた。

ここはちょっとした展示室になっていて、先ほどは格子越しに見ただけだったが、今度はゆっくり写真を撮った。 聖ミトルの墓とされている白大理石の石棺の彫刻が見事。奥のライオンの彫刻も石棺の断片。

聖ミトルの石棺(5世紀)

この教会で、もうひとつ見逃せないのが、くるみ材の扉の彫刻。 1504年、トゥーロンのジャン・ギラマン作。これも頼まないと見られないと思う。今回これは見なかったので前回の写真をのせる。

旧約の預言者たち

教会を出て、市庁舎の方に戻りながら、ソレイヤード(プロヴァンスプリント)のお店でポーチやスカーフを、またこの町はカリソンというアーモンドの粉で作ったお菓子が有名なので、それを買って、、サント・マリー・マドレーヌ教会を目指す。 途中で方向が分からなくなったので、女子大生風の人に聞くと、途中まで一緒にいってくださりながら「あそこだけれど、今は修復中で閉まっている。横の裁判所はフリーだから行くとよい」と言われた。
この教会には、1443年〜45年頃に描かれた 三連祭壇画があるので見たかったのだが、残念。

サント・マリー・マドレーヌ教会 裁判所

裁判所は入るときに持ち物検査があったが、何がみどころかわからない。ギリシャ神殿風のコラムがたちならび、裁判用の小部屋がいくつもあった。(面白くはなかった)
ホテルに戻ることにして、適当に歩くとずいぶん細い面白い通りがあった。

パッサージュ・アガール 裁判所側入り口 ミラボー通り側

中ほど(クリックで右の案内板)

ル・パッサジュ・アガール 旧カルメル会修道院で、 裁判所とミラボー通りを結んでいる。 どうやら、時間によって閉まるらしい。出てきたところに『ルネ王』 の彫像。

ルネ王

ルネ王(1409〜80) 詩人であり、聡明な芸術愛好家。 『燃ゆる茨』 も長らくルネ王の筆、といわれたほどで、絵も描いた。また 天文学、地質学、数学にも通じ、当時最高の万能人の一人だったと言われる善王である。 二番目のお妃がジャンヌ・ド・ラヴァルでヴィルヌーブ・レザビニョンにマスクのあった女性。 王は農業を奨励し、プロヴァンスにマスカットぶどうを導入したので、この像は(はっきりしないが) 手にマスカットを持っている。

ミラボー通りの噴水 ムース 

ムース」 という噴水 ともかくあちこちに噴水がある町。 もう少し買い物がしたかったが、ホテルに戻る道は特に名産を売っているわけではなくふつうの靴屋さん洋服屋さんなどなのでこれ以上 は何も買わなかった
ミラボー通りからホテルへの道は9月4日通り。途中に「イルカの噴水」がある

またこのあたりはマザラン地区といって、貴族のお屋敷があったところで、往時をしのばせるような飾り格子や彫刻のある扉などの館が立ち並んでいる。

ホテルの少し手前に エイシャント・カリエッロ とかかれた通りがあった。ユダヤ人街? それらしい通りではなかった。
丁度皆さんもホテルにお帰りになるところで、一緒になった。 

ホテルに戻ると、添乗員さんの伝言があり、日本料理店ではないお店に夕食を食べに行くので、よかったら、どうぞ。ということで、
皆と合流することにした。(今日も夕食はついていない。このツアーは食事がフリー、という日が多い)
ミラボー通りを過ぎて、少し細い道を行ったところにある、『シェ・ドゥニ』 というプロヴァンス料理のお店。
さほど大きくはない。しばらくすると満員に。
昼間添乗員さんがこのあたりを歩きながら決められたそうで、美味しかった。添乗員さんも嬉しそうに、「私はカンがいいんです」。
スリーコースにワイン(グラスがなかったので、ハーフ、コーヒーでチップを入れて、46ユーロ)

ボケ写真になってしまったが、お店のご主人

お料理の名前は失念。美味しそうで、盛り付けも素敵なので、他の方のも写真に撮らせていただいて、自分が何を食べたのかも分からなくなったほど。おしゃべりに夢中になってしまった。